北朝鮮、米国との交渉を事実上拒否する話

米国の対北朝鮮政策の基調が発表されました。
「非核化に向けた外交交渉の用意がある」という趣旨ですが、これに対し北朝鮮は「敵対的行為を隠すための偽りの看板」と厳しい評価を下す談話を出しました。事実上、対米交渉を拒否するものです。


ニュース1の記事からです。

北韓、米に「全面対決」圧力...韓米首脳会談前にムン外交「負担」


ジョー・バイデン米国大統領が「外交と抑止」を通じて北の核問題を解決するという対北政策基調をほのめかした発言に対し、北韓が2日「全面対決」を準備する信号だと一蹴した。

このような北韓の反応は長期間様子見の姿勢を維持しなkがら待っていた米国の対北政策の検討結果に対する不満を表出したもので、今後の北核問題の解決をめぐり米朝間の隔たりを縮めることが容易ではないことを示唆する。
韓国政府が今月末に予定された韓米首脳会談で対北政策において米国をどのように説得するかと同時に、北韓にどのように対話の手を差し伸べるのか悩みは大きくならざるを得ない状況だ。

2日、クォン・ジョングン北韓外務省米国担当局長はジョー・バイデン米国大統領が「大きな失敗」をしたとし、「米国の新しい対朝鮮政策の根幹が何かということが鮮明になった以上、我々はやむを得ずそれに『相応の措置』を講じなければならない」とし「時間が経つほど米国は非常に深刻な状況に直面することになる」と強調した。

これはバイデン大統領が先月28日(現地時間)、就任後初の議会演説でイランと北核プログラムに対し「同盟国と緊密に協力し、外交と断固たる抑止を通じて両国が提起する脅威に対処する」と明らかにしたことに対する対応だ。

(中略)

同日、北韓外務省報道官はネッド・プライス米国務省報道官が先月、北韓の人権問題を指摘し、最高の尊厳にまで触れたとし、これを「挑発」と規定して「我々はやむを得ず相応の措置を講じていかなければならなくなった」とし「米国が今回、我々の最高の尊厳を冒涜したことは、我々との全面対決を準備しているという明らかな信号となる」と主張した。

(中略)

これまで韓国政府は米国の対北政策の検討結果に対する詳細な説明を聞いてその内容を把握しており、政策の支障のない履行のために米国と緊密に協力している、という立場を繰り返してきた。そして米朝交渉が早期に再開され、成果を出せるようにすると明らかにした。
しかし、このような政府の主張とは異なり、同日の北韓談話からは米朝の見解の相違が依然として深く存在するということが伺える。

(後略)

ニュース1「북한, 美에 '전면 대결' 압박…한미정상회담 앞두고 文외교 '부담'(北韓、米に「全面対決」圧力...韓米首脳会談前にムン外交「負担」)」より一部抜粋


ハンギョレの記事によると米国の対北政策は「韓国の説得によるもの」となっています。なのに、この上さらに何を説得するというのでしょう?

ムン・ジェイン政府「北核解決策」、バイデン行政府の説得に成功したもよう


ジェン・サキ報道官が30日に言及したジョー・バイデン政権の「対北政策見直し」の結果は、韓半島プロセスの再稼働を希望してきた韓国政府の希望事項を相当部分受け入れた結果と解釈できる。まだ最終結果が公開されていないが2018年6・12シンガポール共同宣言を出発点として米朝が「斬新的かつ段階的に」非核化に向かって進まなければならない、というムン・ジェイン大統領の対北アプローチを相当部分反映した格好だからだ。

(後略)

ハンギョレ「문재인 정부 ‘북핵 해법’, 바이든 행정부 설득에 성공한 듯(ムン・ジェイン政府「北核解決策」、バイデン行政府の説得に成功したもよう)」より一部抜粋


韓国政府の希望事項を相当部分受け入れ、ムンさんの対北アプローチを相当部分反映した結果、北朝鮮から「拒否」されてしまいましたが、それはつまり韓国の対北政策が北朝鮮から全く受け入れられていない現実が浮き彫りになったという事で宜しいでしょうか?