「クアッド(4)じゃなくてペンタ(5)にしようぜ」という話

米国の戦略国際問題研究所CSIS)が主催したオンライン懇談会にパク・クネ政権下で首相を務めたファン・ギョアンさんが招かれ、韓国は「クアッドプラス」に参加して更にこれを「ペンタ(ギリシア語で数字の5)」に発展するよう推進しなければいけない、という趣旨のことを言ったそうです。


聯合ニュースの記事からです。

ファン・ギョアン「韓国、クアッド参加を超えて『ペンタ』を推進すべき」(総合)


ファン・ギョアン元未来統合党(国民の力の前身)代表は7日(現地時間)、韓国が「クアッドプラス」に参加し、ひいては韓国を含めた5角協力を推進しなければならない、と明らかにした。
ファン元代表はこの日、米シンクタンク戦略国際問題研究所CSIS)が「優先順位の再整備:インド太平洋世紀の韓米同盟」をテーマに開催した画像懇談会でこのように述べた。

(中略)

彼はこの日、「クアッドは大韓民国が志向する価値に符合する」とし「韓国はクアッドプラスに参加しなければならず、更に五角同盟体制の『ペンタ』への転換を推進しなければならない」と述べた。

(中略)

韓国政府は米国からクアッド参加を公式に要請されたことはない、と一定の距離を置きながら、気候変化や感染症への対応など事案別の協力は可能だという態度を取っている。

(中略)

中国の浮上に伴う韓国の政策方向について「中国が最も近くに隣接し、重要な国だが同盟とは違う」とし「我々は韓米同盟を強固にし、世界平和と世界各国の発展を図りながら韓国の未来を設計していかなければならない」と韓米同盟強化に重点を置いた。

ファン元代表は北核問題について「非核化の近道があるという錯覚から脱しなければならない」とし「韓米両国は北韓の核保有国という野心を防ぐため戦略的目線で忍耐心を持って、一貫性を持って制裁と交渉を並行しなければならない」と述べた。

(後略)

聯合ニュース「황교안 "한국, 쿼드 참여 넘어 5각 동맹 '펜타' 추진해야"(종합)(ファン・ギョアン「韓国、クアッド参加を超えて『ペンタ』を推進すべき」(総合))」より一部抜粋


最近、政治活動を再開されたそうです。
一見まともな事を言っているように見えますが、この人が首相に就任した約3ヶ月後にパク・クネさんは中国の「抗日戦争勝利70周年」を祝う記念行事に参列しています。西側陣営としては唯一の参加国です。

「中国は重要な隣国だが同盟国とは違う」と言っていても、距離感の取り方がこちらが思っているのと違うのかもしれません。少なくとも、彼はがパク・クネさんの訪中を止めることはありませんでした。このときの反省を踏まえて「米韓同盟優先」を強調している可能性はありますが。

別ソースでは日韓関係についても聞かれ「最悪の状態に悪化したことについて深い遺憾」を表明しています。
その上で「韓国国民が胸を痛めて苦しんでいる部分がある」「日本もこの部分について、もう少し誠意を表すことにより両国関係が発展出来るよう努力しなければならない」としています。ようするに「日本のせい」と言いたいようです。
法務部長官経験者ですけれども韓国の国際法違反状態などには一切触れていません。
日本は精一杯「誠意」を見せて「強制連行を示す証拠は何一つない」という事実を公式発表しているんですけどね。