「戦略的曖昧性」は米韓同盟の信頼を傷付ける...日韓関係は「リセットする」という話

ユン・ソクヨル次期政権の「韓米政策協議代表団」が米国に向かいました。来週中は米国に滞在する予定です。

この協議代表団のリーダーは国民の力のパク・ジンさんで、ユンさんの外交政策のブレーン的存在の人だそうです。韓国の従来の「戦略的曖昧性」は「韓米同盟の信頼を傷付ける」と主張しています。また、クアッドと連携することで安保強化を図るとも。
一方で、日本との関係は「リセットする」と。

 



時事ジャーナルの記事からです。

パク・ジン「米・中間の戦略的曖昧性は韓米同盟の信頼を傷付ける」


ユン・ソクヨル次期大統領の外交分野の中心人物であるパク・ジン国民の力議員は、これまで米国と中国の間で戦略的曖昧性を取ってきた韓国の従来の外交戦略はもはや有効ではないと判断した。

2日の韓米同盟財団ニュースレター4月号によると、パク議員は、韓米同盟財団が先月18日に開催した次期政府の外交安保構想関連の非公開懇談会で、大韓民国の戦略的曖昧性について指摘しこのように明らかにした。パク議員はユン次期大統領が米国に派遣する「韓米政策協議代表団」の団長だ。

パク議員は「米国と中国の競争構図の中で韓国の『戦略的曖昧性』という曖昧な姿勢は同盟の信頼を傷つける」とし「中国を正確に見て冷徹に実利的に判断しなければならない」と主張した。

(中略)

パク議員はユン·ソクヨル政府の外交構想を明らかにし「次期政府は国益アイデンティティ生存権を守り、言うべきことを言う堂々たる外交を追求する」と強調した。続いて「世界で最も成功した同盟である韓米同盟をより丈夫で強力な同盟に発展させる」とし「自由民主主義、市場経済、法治、人権の核心価値を共有する同盟を正常化する」と付け加えた。

またパク議員はインド·太平洋地域の米国安保同盟と安保協力をさらに強化すると述べた。ユン次期大統領の公約であるクアッド(米国·日本·インド·オーストラリア4カ国協議体)との協力も推進するという構想を明らかにした。韓日関係については「リセット(reset)する」と述べた。ムン・ジェイン政府で深まった両国の葛藤を解決するという意志を示したものとみえる。ただ、具体的な代案は言及しなかった。

(後略)



時事ジャーナル「박진 “미·중 사이 전략적 모호성, 한·미 동맹 신뢰 손상시켜”(パク・ジン「米・中間の戦略的曖昧性は韓米同盟の信頼を傷付ける」)」より一部抜粋

「リセットする」としか触れていないので一体何をどうリセットするつもりなのか分かりませんが...「前政権のやったことだから無かったことに」の可能性が高いと感じるのは気のせいでしょうか?

 

ここでの「リセット」はムン・ジェイン政権中に悪化した日韓関係に限定しての意味かもしれません。
それでも、「前の人がやったことだからしーらない」と手のひらクルクルする姿は、両方に良い顔する「戦略的曖昧性」とよく似ている気がします。どっちも「自分の都合」をその場その場で相手に押し付けている、という意味では同じでしょう。

戦略的曖昧性は米韓関係(同盟の信頼)を傷付けると分かるのに、関係を「リセットする」ことで日韓関係の信頼を傷つけ続けて来たということが分からないのが不思議です。