梨泰院事故直後、警察が市民団体の動向について内部文書を作成していた話

梨泰院の件、大きな動きがない限り取り上げないとお伝えしたばかりなのですが...事故発生直後に警察が市民団体による政府批判を警戒してその動向を調査する内部文書を作成していたという話が出てきました。
文書が作成されたのは30日(配布は翌31日)。本当に事故直後です。警備の不備や事故直前に多くの緊急通報が寄せられたにも関わらず「何も」しなかった、と批判が大きくなっている時期に「裏でコソコソやっていた」との印象を与えるには十分です。

 



ハンギョレの記事からです。

「政権退陣運動の可能性」惨事後、市民団体の動向文書を作成した警察庁


梨泰院惨事直後、警察庁が主要市民団体の動向を把握し、内部文書を作成したことが分かった。この文書には惨事が大統領執務室移転にともなう官邸問題と連携しうるという指摘と共に、ロウソク勝利転換行動、韓国女性団体連合、民主労総など進歩団体が「政権退陣運動」として事態を導くことが出来るという内容が含まれ、警察の情報活動範囲に対する議論が起きる展望だ。

1日、警察の説明と<SBS>が公開した資料などを総合すれば警察庁情報局は梨泰院事故直後の30日、梨泰院惨事と関連した「政策参考資料」を作り、翌日配布した。

この文書は「進歩団体など状況変化を注視しながら各々政府球団論理を模索中」との小見出しで進歩団体の動向を詳細に叙述した。文書には「進歩性向の団体はセウォル号事故当時、政府の対応不備を想起させたり前政権のハロウィン対応措置と今年を比較するカフェグループ、カカオトーク、チラシなどを共有し政府球団世論形成に注力」と現状況を診断した。続けて「関係者によれば」という引用表現で今後梨泰院惨事がロウソク集会の動力および政権退陣運動にまで繋がりかねないとの趣旨の見通しを示した。

(中略)

文書に登場したろうそく勝利転換行動のアン·ジンゴル常任共同代表は「29日以後、警察から今後どうするのかという連絡が来て追慕集会計画を明らかにした」として「このように尋ねることが団体活動を萎縮させる行為」と話した。

しかし警察庁情報局高位関係者は「民間人査察やプライバシー侵害に該当する内容はなく、公共安寧のための『警戒』次元で作成された文書」とし、「団体の動向もやはり個別接触をしたことはなくホームページや公開された活動家SNSなどの内容を参考にしたもの」と話した。



ハンギョレ「“정권 퇴진운동 가능성” 참사 후 시민단체 동향 문건 만든 경찰청(「政権退陣運動の可能性」惨事後、市民団体の動向文書を作成した警察庁)」より一部抜粋

日本だと公安の役割でしょうか?動向調査自体は何ら問題無いと思います。ハンギョレが何をもって「議論が起きる」と問題視しているのか分かりません。
しかし報道のタイミングが最悪です。わざと狙ったのであれば世論誘導の意図を感じます。



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「表向きは『国家哀悼期間』といいつつ裏では市民団体の監視、査察したユン災害を弾劾しなければならない」(共感2229 非共感255)

「表と裏の違う政権は必ず滅びなければならない。表向きは哀悼の意を表し、子飼いの検察・警察を使って政治報復の裏調査。ユン・ソンニョル退陣運動を全国的に展開しなければならない」(共感997 非共感145)

警察の人材を大統領の出勤に沢山配置したのは事実だね、無駄に..。青瓦台でじっとしていたら一つも要らないものを......」(共感724 非共感48)

「コメント部隊投入は少し遅れるだろうね...外国人犠牲者も居て、遺族の篭絡も難しく...国情院、機務司令部*1はまだ取り掛かってないのか?」(共感325 非共感18)

「龍山警護にすべての警察力を注ぎ、市民の人出に関心が全くなかったことは事実じゃないか」(共感111 非共感7)

「ユン大統領、下野しなければなりません。合わない服を着られました。これ以上、国民を犠牲にせず国のために大きな決断を下してください。市長、区庁長、警察幹部など今回のことは1人の死者が居てもいけないことでした。責任を回避せずに降りてきてください。もっと責任をもって国民の安全を守ってくださる方々を選んでください」(共感97 非共感14)

 



*1:国軍機務司令部のことかと。