徴用工支援団体、寄付金1億5千万ウォンのうち直接支援にあてた金額は420万ウォン(2.8%)という話

徴用被害者支援団体の一つが、2021年に集めた寄付金総額がおよそ1億5000万ウォン(約1500万円)でした。同団体が支援被害者(全部で35名)に対して直接支援した事業費は420万ウォン(約42万円:2.8%)だったそうです。
去年は全体支出の77%に当たる8599万ウォン(約859万円)が管理運営費とされるも、細部明細が記載されておらずどこに対して支給されたものか分からない状態です。
この団体は2021年5月に非営利法人になったそうです。

 



東亜日報の記事からです。

[単独]徴用市民団体、1億5000万ウォンの寄付を受け被害者に428万ウォン支給


(前略)

東亜日報が24日確認した社団法人日帝強制動員市民の会(理事長イ・クゴン)の「2021年年間寄付金募集金額および活動実績明細書」によると、同団体は年間収入額1億5554万ウォン余りのうち、約6437万ウォンを支出した。このうちヤンさんを代表支給先として立てた「(被害者)訪問および支援事業」に427万9350万ウォンを使った。「受恵人数」は35名と記載した。

支出額の中で最も多い割合はイ理事長をはじめ常勤職の人件費(約3205万ウォン)が占めた。続いて日本語版自叙伝の出版(約1050万ウォン)と管理運営費(約524万ウォン)、会員事業費(約479万ウォン)の順で支出された。被害者直接支援ではないが団体固有の事業と見られる講演事業と連帯事業費、行事振興費は約37万~280万ウォンで相対的に少額だった。2021年の残高は支出額より多い約9117万ウォンで翌年に繰り越した。

2022年の詳細は前年とは異なり細部明細が無く1月から12月まで月別管理運営費と事業費だけが記載されている。管理運営費は8599万ウォン余り、事業費は2576万ウォン余りで、それぞれ支出額の約77%と23%を占めた。事業費支給先と管理費支給先はいずれも空欄だった。

(中略)

この団体の助けを受けた一部の被害者家族は「言葉は支援団体なのに受け取ったのが行事に参加したときにカルビタン一皿、名節に送ってくるリンゴひと箱が全てで寂しかった」と話したと被害者家族と接触した消息筋が伝えた。

イ理事長は24日、東亜日報との通話で「別途の運営会計無しに団体は100%寄付金だけで運営される」とし、被害者支援事業の支出に対して「詳しい運営についてはよく分からない」と話した。同団体のキム・ジョンウン事務所長は同日の電話インタビューで「(被害者と家族に)名節の贈り物をしたり、訪問時に食料を差し入れて暖房費を支援した」としながらも「内部監査でも運営費に比べておばあさんたちを直接支援する事業費が少なく見え、被害者たちを支援する事項をより正確に記載しなければならないという指摘が出ている」と話した。

(後略)



東亜日報「[단독]징용 시민단체, 1억5000만원 기부받아 피해자에 428만원 지급([単独]徴用市民団体、1億5000万ウォンの寄付を受け被害者に428万ウォン支給)」より一部抜粋

この団体の常勤は事務所長1人だったようです。
団体の年間収入(寄付総額)は1500万円程度なので、さほど多いとは言えません。支出は約640万円。人件費として支出されている300万ちょっとで理事長と事務所長の給料を賄っていたというのは少し不思議です。(兼業でしょうか?)
管理運営費は主に事務所の家賃でしょう。会員事業費がよく分かりません。
肝心の支援事業に使われたのは43万円弱...これで35人分だそうですから、1人当たり1万円ちょっとですか。うーん...支援、と言えるほど十分なことが出来ていたとは思えませんが...。

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「安心して選べる市民団体に市民は無く利権だけがある。大韓民国の市民団体は正義を装った新種のカツアゲ暴力と全く変わらない。ただの羊飼いたちの集まり。税金で絶対に返済するな。全世界のどこの国が暴〇団に支援金を与えるのか?」(共感6 非共感0)

「私はあいつらよりイメージメイキングと子供たちを扇動して国を蝕む40代がもっと嫌い。上の世代には後ろ指を指しながら子供たちにはありさまを訓戒するって?」(共感5 非共感0)

「ユン・ミヒャン事件」(共感1 非共感0)

「ただ金もうけ用の物乞い」(共感15 非共感1)

「ただ金が出る事業アイテムと見るのだ」(共感3 非共感)

「ユン・ミヒャンが金持ちの理由」(共感12 非共感1)

「それをなぜ事業費に使うのか。被害者にあげるために寄付したんだよ。君たちの事業資金を提供しようとしたのか」(共感11 非共感0)

「これが市民団体の素顔だ」(共感17 非共感0)

東亜日報の記事と言うこともあって、ほとんどのコメントが「市民団体」というだけでアレルギー反応を起こしているようです。ユン・ミヒャンさんの慰安婦寄付金横領事件を思い出した人も多かったようです。(私もそうですが)

ただ、ちゃんと記事を読むとこの市民団体に集まった寄付金は決して多いとは言えません。コメントで言われているような「金儲け」目的だとしたら、効率が良かったとは思えません。
所感ですけど、恐らくこの団体は支援団体としては「真っ当」に尽くそうとしていたのではないかと思います。しかし間違いなく力不足ですし、寄付金が「分散」する結果しか生まなかったのではないか、そんな気がします。