ソウルの競争力が東京に負けているという話

ソウルの競争力が東京に後れを取っているそうです。
都心のオフィスビルの㎡あたりの賃貸料はソウルの方が若干ではありますが高くなります。ソウルの住宅賃料は東京に比べ3割ほど高く、福岡と比べると2倍近くなるとのことです。これらは為替の影響です。ドル一強状態ではありますが、ウォン安より円安の方が進んでいるので日本の方が安くなってるんですね。
また「住みやすい都市ランキング」などの指標でもソウルが東京を上回るものはありません。

以上のことから「ソウルの競争力は東京に後れを取っている」と。なんとなく視点が偏っている気がしなくもありませんが、外資系が東アジアに拠点を構えるとして地理的に近い日本と韓国を比較したときに韓国が不利という内容になります。

 



韓国経済の記事からです。

すべて東京に押されたソウル...「これ以上メリットはない」競争力非常[チョン・ヨンヒョの日本産業分析]


(前略)

日本貿易振興機構JETRO)が4月に発表した報告書によると、オフィスビル賃貸料はもちろん駐在員の住宅賃料、駐在員の子供たちの国際学校学費、製造業者労働者と一般事務職員の給与など多様な分野でソウルの投資費用が東京と福岡よりさらにかかることが分かった。

具体的に見るとソウル鍾路区556㎡(168坪)オフィスの賃貸料は月3552万ウォン(VAT・管理費・駐車費込み、保証金年1億9570万ウォン別途)だ。㎡あたりの価格は6万4000ウォンだ。調査を行った昨年9月1日、為替レート(1159.50ウォン)を適用してドルに換算すると㎡あたりの賃貸料は55ドルだった。

東京虎ノ門きよしビル187.90㎡(56.84坪)の㎡あたりの賃料は6655円(管理費込み、敷金・修繕保証金含まず)である。昨年9月1日の為替レート(113.08円)を適用してドルに換算した価格は㎡あたり59ドルだった。

この時は東京が若干高かったが今年に入ってウォンより円安が進み価格が逆転した。10月末の為替レート(ウォン・ドル1431ウォン、円・ドル148.74円)を適用すればソウルの賃貸料は45ドル、日本は44.74ドルだった。

九州は日本が先端電子産業の前線基地として育てている地域であるため比較対象に挙げた。日本は九州熊本地域に台湾TSMC工場を誘致した。これに応じてソニーも世界シェア1位のイメージセンサ生産工場を熊本に新設している。

日本は九州が韓・中・日の中心地域になり得ると見ている。九州熊本から半径1500キロ以内にソウル、北京、上海、台北などアジア主要都市の大部分が含まれるためだ。九州の中心都市福岡のオフィスビル太陽生命博多ビル484.99㎡税別、保証金・修繕保証金含まず)の賃貸料は48折るから36.6ドルまで下がった。ソウルの3分の2水準だ。

駐在員を派遣する費用はソウルが日本よりはるかに高い。ソウルの駐在員向け住宅賃貸料(ソウル龍山区龍山サブライムマンション、2014年竣工、3LDK、84㎡、保証金2000万ウォン)は1747ドルで東京(1318ドル)より400ドル以上、福岡より2倍近く高い。

駐在員の子供たちのための国際学校の学費はソウルが年間2万8234ドル、東京は2万4231ドル、福岡は1万8759ドルだった。JETROはソウルの国際学校の学費を2万8234ドルと調査したが、実際のソウルの国際学校の学費は約5万ドルだ。東京より2倍ほど高い。

現地職員を採用するのにもソウルはこれ以上費用メリットがない。今年4月の調査でメーカーの一般労働者の月給は2416ドル対2434ドルで東京がわずかに高かった。しかし円安の影響で現在ソウルは1960ドル、東京は1933ドルでソウルがより高くなった。

(中略)

東京の管理職級の給与は依然としてソウルより高い。しかし最近の賃上げ率を勘案すれば業種と職種を問わずソウルの人件費が東京を逆転するのは時間の問題だという指摘だ。
 
(中略)
 
米国グローバルファイナンスマガジンが選定した「世界で最も住みやすい都市2020年(the World's Best Cities to Live in 2020)」で東京は2位、ソウルは13位だった。日本森記念財団都市戦略研究所が10月25日に発表した「2021年世界都市総合競争力順位(Global Power City Index 2021)」で東京は3位、ソウルは8位だった。
 
世界都市総合競争力順位でソウルは2017年まで6年連続6位を維持したが2018年から順位が8位に下がった。一方、東京は6年間3位を守っている。ソウルの順位下落は急騰した住宅価格のためだ。ソウルの住宅価格は48の評価対象都市のうち38位を記録した。
 
世界都市総合競争力順位は森財団が2008年から毎年調査·発表する年次報告書だ。経済、研究・開発、文化・交流、住居、環境、交通・アクセスの6分野の70項目にわたって総合競争力を評価する。多様な都市順位の中でソウルに最も高い評価を下すところでもある。
ソウルの競争力が8位にとどまった理由は、急騰した住宅価格のためだ。

(中略)

会社員の低い業務満足度もソウルの競争力を低下させる要因と指摘される。日本の人材情報会社パーソルグループが10月末に発表した「2022年世界仕事満足度順位」で韓国の会社員の満足度は世界最下位水準であることが分かった。

今回の調査は146カ国の会社員を対象に①「毎日の業務が楽しいと感じますか」②「自分の仕事が世の中をより良くしていると思いますか」③「現在の自分の仕事は様々な選択肢の中から自ら選んだものですか」と質問する方式で進めた。

3つの質問に対して「そうだ」と答えた回答者の割合が、韓国は①質問に対して112位(日本103位)、②質問に対して79位(日本46位)、③質問に対して89位(日本56位)だった。幸せを評価する順位でも韓国は5.935点で59位にとどまった。 日本(6.039点)は54位だった。

ある投資専門家は「両国の税率が似ているという点を勘案すれば韓国が日本より確実に費用上の利点がある部門は電気・水道・ガス料金だけ」と話した。



韓国経済「죄다 도쿄에 밀린 서울…"더 이상 메리트 없다" 경쟁력 비상 [정영효의 일본산업 분석](すべて東京に押されたソウル...「これ以上メリットはない」競争力非常[チョン・ヨンヒョの日本産業分析])」より一部抜粋

一言で言うと「韓国コスパ悪い」です。

紹介しておいてなんですけど、これは「分析」になっているんでしょうか?結局のところ円安によって相対的に韓国より日本がコスパ良くなった、と言っているように思えますが...。仮に最大の原因が円安にあったとしても韓国に対策のしようは無いのですから、韓国が自主的に改善できる部分を示唆できなければ意味ないですよね。



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「どうしろと言うのか、あなたが解決策を提示したのか
 最後の段の電気ガス水道があり得ないくらい世界最安値だから民営化して引き上げようということか?」(共感72 非共感3)
 
「それより公権力の公正性がゼロじゃないか...株価操作も無罪だし...気に入らなければ押収捜査...ジャック・マーのような目にあうことがあるか?」(共感57 非共感1)

「ソウルが当然東京より高くなると。1人当たりのGDPを見ろ。
 日本と韓国は似ているが住宅価格も似ているのが当然だ。
 問題は大統領を選び過ぎて経済が崩壊すると思うのだが、そうすると自動的にソウルの価格が下がるから心配するな。
 バブル?そんなのどこにある?無条件に不動産と経済は時価だ」(共感57 非共感7)
 
「こんな御託を記事って言うのか?
 『日本は全国殿70%が放射能に汚染されている』と専門家は言う。しかも公に『東京直下地震が発生するだろう』と話す」(共感31 非共感7)

「とんでもない話です。ただ東京がソウルより後進都市になっただけです」(共感29 非共感9)
 
マスゴミたちがまた大騒ぎしてるね。
 日本と韓国の格差は20年で、日本が経験した人口減少を私たちも経験しているし、10余年前から日本は私たちが経験している不動産墜落を通じて今の大阪*1(東京)」になったし、私たちも近い内にそうなって中国は10年後に私たちが経験したことを経験するでしょう。
 2023年にも韓国の不動産価格は下がり続ける。多分、2024年まで続いて今の日本のように定着するよ」(共感19 非共感3)

普通、タイムリープものって記憶持ちのリーパーが未来を変えようと奮闘するもんでしょう?20年後の未来が見えているのに対策せずにそのまま同じ道を進むとか馬鹿なの?



*1:原文「대판」。大阪の韓国読み。