中国でのサムスンのスマホシェア、今年も0%台...「中国事業革新チーム」によるテコ入れも空振りという話

中国におけるサムスンスマホシェアが0.8%と発表されました。ここ数年はずっとこんな感じです。
サムスンの中国内でのシェアは2013年に19.7%を記録して以降、下落し続けています。2015年は7.6%、2017年は2.7%、以降の2018年や去年の8月には0.5%とかでした。去年の第2四半期にサムスンが全世界スマホ出荷台数で1位(19%)だったはずなんですが...。

昨年、中央日報が中国現地でスマホショップに訪れた中国人相手に聞いてみたところ、過去にサムスンスマホのバッテリーが爆発したことなどに触れ「なんでわざわざ(危険を冒して)サムスンを買う必要がありますか?」と言われたそうです。他にも「韓国人が日本製品を嫌いなのと同じです」とTHAAD事態以降、サムスン離れが加速したとの指摘もあります。
それなら、米中覇権争いの影響でアップルもシェアを落としていそうなものですが...実はアップルは中国内で非常に好調だそうで。かつて「世界で人気のサムスンを買わないのは日本人だけ」「日本はサムスンに嫉妬しているから買わない」と言っていた人たちはこの事態をどのように受け止めているのでしょうね。

 



ヘラルド経済の記事からです。

あ!中国で飽きた...サムスンのシェア0%初の赤字事態発生


(前略)

金融監督院の電子公示によるとサムスン電子の中国販売法人は今年愛3四半期まで累積売上2兆660億ウォン、累積損失3100万ウォンを記録した。今年第3四半期だけで636億ウォンの損失を出した。25兆に達した売上は10分の1に縮まった。一時は20%に達したサムスンのスマートホンシェアは0%台に墜落した。

(中略)

サムスン電子は昨年、ハン・ジョンヒ副会長の直属で「中国事業革新チーム」を新設し不振を挽回しようとしたが、まだこれといて成果を出せずにいる。中国市場での解決策作りは容易ではなさそうだ。

何よりもスマートホンの不振が痛ましい。中国現地調査会社によると、今年第3四半期の中国5Gスマートホン市場でのサムスンのシェアはわずか0.8%であることが分かった。これは中国市場に進出したスマートホンメーカー全体のうち事実上最下位の9位に当たる数値だ。

Xiaomi、OPPOvivoなど中国現地企業に価格競争力で後れを取っている上、高価格市場ではAppleiPhoneに大きく押されている。
最近、AppleiPhone中国企業を抜いて25%のシェアで中国市場1位に上がったことと比べればサムスン電子の不振がさらに痛い。今年第4四半期、サムスン電子がグローバルスマホ市場1位の座をAppleに明け渡すだろうという見通しが出ているのも、このような中国市場での販売格差の影響が大きかったという分析だ。

宿敵Appleは米国と中国の葛藤が深刻化している雰囲気の中でも、むしろ歴代級のシェアを記録している。市場調査会社カウンターポイントリサーチによると、中国のブランド別スマートホン販売順位でiPhoneは9月12日以降、7週連続1位をk六↓。最終週(10月24~30日)基準の販売量シェアは29%で2位の中国企業vivo(16%)より13%ポイント高い。今年第位3四半期のiPhoneの市場シェアも2016年以降最高値を記録した。



ヘラルド経済「아! 중국에 질렸다…삼성 점유율 0% 초유의 적자 사태 발생(あ!中国で飽きた...サムスンのシェア0%初の赤字事態発生)」より一部抜粋

タイトルの「中国で飽きた(중국에 질렸다)」は直訳です。日本語の場合「中国に飽きられた」と言いたくなりますけれど、それだとちょっとニュアンスが違うように思えます。
「질리다」には「飽きた」だけではなく「嫌気がさす・懲りる・参る」などの意味合いも含まれます。この文の主語はあくまで「サムスン」で「サムスンが中国で懲りた(散々)」とかの方が日本語に直すなら多分近いような気がします。
「飽きた」と「懲りた」が同じ単語というのは面白いですね。


それはともかく。
ソース記事にはありませんけれど、別記事でサムスンはシェア獲得のために「フォルダフォン(折りたたみスマホ)でガンバル!」という趣旨の方向性を示しているとのことです。



記事へのコメントは1318件。反応は「良い情報:337 興味深い:18 非常に共感:42 良い分析:23 続報期待:88」です。

習近平の限韓令も問題ですが。中国の人民たちが韓国が1位になって人気を集めているのを見ていられない気持ちだ。食べ物は自分たちのがどうしても食べられなくて韓国の食品を食べる。電子製品は技術格差が縮まったので韓国製品は買わないということで。韓国内の朝鮮族たちは韓国を金儲けの手段としてのみ見ており、自らは中国人民という自負心に満ちた人間たちだ。中国はこれ以上交易の対象ではなく、徐々に整理してこそ国益になる時代がきた」(共感5274 非共感104)

「日本はそれでも10%、中国はどう見ても無いと思えるほど落ちた。車も不思議と現代車売れない。ヨーロッパとアメリカはサムスン、現代が飛んでいくので中国は私たちも買わない方向で」(共感1873 非共感30)

「中国から工場を撤収しなければならない...東南アジアの他のところに移動...」(共感1454 非共感23)

「ムン罪人のときに競争力を失ったようだ。オーナーを監獄に行かせる罪状のせいで」(共感1536 非共感1055)

「中国、日本に注意しなければならない」(共感323 非共感54)

サムスンだけでなく、現代自動車も特に中国だけで力を発揮できず、ロッテだとか新世界だとか相次いで倒産している。化粧品ももうダメだし。中国が世界の中心という中華思想のため消費財は見込みがない。中国の子供らを無視して他の市場を開拓しよう。中国は徹底的に技術で引き離すしかない」(共感149 非共感2)

いちばん共感を集めていたコメントはやっぱり「韓国に嫉妬して...」です。技術格差云々にしろ、対韓感情にしろ、それじゃAppleのシェア伸びてる理由は説明できないでしょうに。
本当に純粋に「サムスンでなきゃ」な魅力がないんでしょう。サムスン自身、それが分かっているからこそ「フォルダフォン」を推しているのだと思います。今のところ折りたたみスマホに注力しているのはサムスンだけですから。それが製品として魅力的かどうかはともか。

現代車が相手にされていないのは中国だけじゃないですけどね…。ネットのお陰で、情報を得るのに距離はさしたる障害にならないとはいえ、情報に対するアンテナの敏感さはやはり距離に依存すると思うのですよ。
日本と中国は韓国に地理的に近いが故に色々と見えてくるものが多いんです。
性能・価格に大きなアドバンテージが無いのなら、+アルファで知っている情報が選好の基準になるのはある程度仕方ないでしょう。