マイナス金利解除を見越して円貨建て預金が急増していた話

大方の予想通りマイナス金利が解除されました。円は現在1円以上「円安」方向に動いています。この動きが落ち着いた後、どうなるか見ものです。

さて、韓国人は財テクが大好きです。「アリ」と呼ばれる個人投資家の多さや「ヨンクル」による不動産投資(これを財テクと呼んでいいのかは疑問ですが...)の多さからも伺えるかと思います。

もっと気軽に始められる財テクとして外貨建て預金も人気のようです。特に円建て預金が急増していたそうで...マイナス金利解除後に「円高」に動くと予想してのことでしょうね。
下で紹介する記事は先週15日のものです。1月の円建て預金残高は1兆1574億円、2月は1兆2129億円で1ヵ月で555億円も増えています。
円建て預金で為替差益を狙うことを「円テク」というのだそうです。

 



マネートゥデイの記事からです。

「すぐ上がる」5000億ウォンが殺到…円安で円建て預金が再び急増


(前略)

15日、銀行圏によると5大銀行(KB国民、新韓、ハナ、ウリ、NH農協)の2月末の円建て預金残高は1兆2129億円と集計された。1月末(1兆1574億円*1)に比べ1ヵ月で555億円(約5000億ウォン)増えた。増加幅も前月(243億円)より2倍以上増えた。

円預金は円安が進んだときにウォンを円に両替し、円高が進むときに売り戻せば為替差益を得る方式で収益を上げる。

(中略)

5大銀行の円預金残高は昨年11月期ジュネ1兆1971億円で、前月(1兆487億円)と比べ1484億円急増した。昨年11月、ウォン・円為替レートが15年ぶりに最低値である850ウォン台に進入したためだ。12月に入って再び910ウォン台に急上昇すると円預金は640億円が減った。

2月以降、円予期残高が急速に増えたのはウオン・円為替レートが2月に入って再び880ウォン台まで下がったためだ。これは米国連邦準備制度Fed連邦準備制度)が基準金利を早期に引き下げるという期待が後退したためだ。

(中略)

その上、日本銀行(BOJ)が早い時期にマイナス金利政策でピボット(通貨政策転換)するという期待感が増し、円高(ウォン・円為替レート上昇)の可能性が予想されている。実際、今月に入ってウォン・円為替レートが小幅上昇傾向だ。

(中略)

縁を売買する際、手数料が掛からず為替差益期待需要が多いトスバンク外貨通帳取引も円に集中した。今年2月の円相場は7395億ウォン(約1兆9300億円)で、ドル相場(4973億ウォン)の約1.5倍に達した。

ただ、円テクに乗り出した消費者の期待とは裏腹に専門家らはしばらく円高が大幅に進みにくい、または変動性が拡大する可能性があるという点は注意しなければならないと強調する。パク・ヒョンジュン・ウリ銀行エコノミストは「米連邦準備制度の基準金利引き下げと米国大統領選挙などで外国為替市場の変動性が拡大する可能性があり、高い変動性を見せる可能性あるという点に注意しなければならない」と話した。



マネートゥデイ「"곧 오를 거야" 5000억 몰렸다…800원대 엔저에 엔화예금 다시 급증(「すぐ上がる」5000億ウォンが殺到…円安で円建て預金が再び急増)」より一部抜粋

ウォンに替えず円を円として使うなら「円貨」としての価値は変わりません。そういう意味での外貨建て預金はある意味賢いかもしれません。頻繁に日本旅行に行く人なら、まあアリかと。

しかし円貨預金でコレなのですから、信用取引(Fx)はもっと突っ込んだ人居たんじゃないでしょうか?
正直、噂や空気感での取引は個人には無理だと思います。個人は動いた後で付いて行くのが安全です。


*1:原文は「ウォン(원)」となっているが「円(엔)」の間違いのはず。