「オープンAIのアジア初の拠点は、韓国ではなく日本を選んだ」という話

今月、ChatGPTでおなじみのオープンAIがアジア発拠点となる東京事務所を開設します。日本だけでなく、アジア全域へのサービス拠点となると思われます。
オープンAIのCEOが来日するなど、お隣韓国メディアでも取り上げられています。

「オープンAIのアジア初の拠点は、韓国ではなく日本を選んだ」...下で紹介する記事に出て来る文言です。
普通に読めば言葉以上の意味は無いとも取れます。しかし、オープンAIは以前、サムスンやSKに「名指しでラブコールを送った」(注:韓国メディアの認識です)ことになっているので、それを踏まえると「なぜ…」と後頭部を殴られた気分になっているのでは?とこの一文から察せられて、妙な可笑し味があるような気がします。

 



ニューシースの記事からです。

オープンAI、韓国ではなく日本にアジア拠点を置く理由


(前略)

1日付の日本経済新聞によると、オープンAIは昨年、英国ロンドンとアイルランドのダブリンに続き今月、日本東京でアジア初の支社を開く。企業に独自のサービスを提供すること以外にも生成型AIの適切な使用のための規則制定にも参加する予定だ。

米国マイクロソフト(MS)のサービスを通じて多くの日本企業がすでにオープンAIの生成型AI技術を使用している。オープンAIは東京支社を中心に日本企業に顧客支援など独自サービスを提供する予定だ。 また、オープンAIが日本で人材を雇用するものとみられる。

(中略)

日本経済新聞は「オープンAIが東京にある拠点を通じて日本国内のシステム構築に対する議論に参加する予定」とし「日本経済界との関係も深化していくだろう」と伝えた。

これと共に、オルトマンCEOはAI半導体ファブネットワークの構築に必要な資金を調達するため、日本のソフトバンクと議論している。

オルトマンCEOは韓国企業とも協力を推進している。昨年6月の訪韓当時、韓国と専用半導体を共に開発したいと言及し、今年1月にもサムスン電子・SKハイニクスなど国内半導体経営陣と会いAI半導体設計および製造と関連した事案全般を議論したと観測された。

ただ、オープンAIのアジア初の拠点は、韓国ではなく日本を選んだ。

(後略)



ニューシース「오픈AI, 한국 아닌 일본에 아시아 거점한 이유(オープンAI、韓国ではなく日本にアジア拠点を置く理由)」より一部抜粋

日本企業のAI導入率は中国、米国、フランス、ドイツ、スイス、オーストリアと比較したとき最下位(総務省公表資料)とされています。

一方で、導入速度は実はかなりの速度で上がってきていて、年間10%ポイントの勢いの成長産業です。しかも国が積極的に導入を奨励、ルール作りにも積極的です。
AI開発企業から見た日本はチャンスのある市場に見えるわけですね。