韓国政府は年末に大規模な住宅供給対策を発表する予定です。
公団など、公的な機関による住宅供給拡充ということですが、この動きに対して民間住宅と建設業界の団体が「民間部門の活性化」についての対策を強く要望しています。
マンション供給全体の 8割近くを民間が担っているので、民間の停滞は市場全体の不安定化に繋がりかねないという主張からです。
ファイナンシャルニュースの記事からです。
みんな滅びる「連鎖倒産」の現実化...対策を前に声を高める住宅・建設協会
政府が年末までに歴代級の追加供給対策を予告した中で、住宅・建設協会が「民間住宅供給活性化方案」が必要だと声を高めている。公共物量が増えても全体供給量の 70~80%を担当する民間の役割が重要だということが核心だ。10日、業界によると、大韓建設協会、韓国住宅協会、大韓住宅建設協会などは最近、関連省庁および国会などにこのような内容を盛り込んだ建議書を伝えた。
(中略)
これらの協会によると、整備事業の移住費貸出規制強化が供給の障害物として作用していると指摘している。これに伴い、移住費貸出を家計貸出と分離して管理しなければならないという立場だ。
(中略)
韓国土地住宅公社(LH)民間参加公共住宅事業も制度改善が必要だという説明だ。政府は公共宅地に対してLH直接施行(民間参加公共住宅)に転換する計画だ。業界のある関係者は「官給資材使用義務化および分離発注例外適用基準を用意する必要がある」として「また工期延長時に事業費調整が可能でなければならず、中小・中堅建設会社参加拡大方案も必要だ」と説明した。
画一的な金融規制など需要抑制政策も改善が必要だという説明だ。現在、調整対象地域・投機過熱地区・土地取引許可区域・投機地域など多様な住宅価格安定制度が運営中だ。各制度による金融規制も施行中だ。
問題は、4つの制度が類似した目的であるうえ、融資規制は法ではなく、金融委員会の告示で運営されている。類似制度の統廃合および土地取引許可区域の対象縮小(土地のみ対象)などを検討する必要があるという主張だ。
この他に規制地域内の民間買入賃貸住宅の中で国土部長官が認める場合、総合不動産税の合算排除例外規定の用意も必要だという説明だ。建議内容の中には不動産プロジェクトファイナンス(PF)自己資本比率の上方修正を市場回復時まで猶予し、多住宅者税制重課廃止も含まれた。住宅産業研究院のキム・ドクレ室長は「公共供給拡大が重要だとしても民間供給市場が毀損されてはならない」と指摘した。
ファイナンシャルニュース「다 망한다 ‘연쇄 부도' 현실화...대책 앞두고 목소리 높이는 주택·건설 협회(みんな滅びる「連鎖倒産」の現実化...対策を前に声を高める住宅・建設協会)」より一部抜粋
「移住費ローン」ですが、これは再開発などで対象地区の住民が一時的に仮住まいに移るときに必要となる費用の貸出のことです。これを「家計負債から除外せよ」と言っています。
再開発は対象地区の住民が全て退去しないと始められません。しかし、最近のローン規制強化により、金融機関の審査をパスできない人が出てくれば工事全体が止まります。そうすると開発元の資金繰りが苦しくなり、連鎖倒産する...なんてことになりかねない、という主張です。
集団融資規制も同じことです。個人で借りるか、対象者がみんなで借りるかの違いです。いずれにせよ、この規制を緩めてお金の詰まりが起こらないようにすべし、ということです。借りた人が借りたお金を返せるかどうは関係ない、と。
公団(LH)の事業については、もっと民間や中小企業の参加できるよう参入障壁を減らしたり、資材を官給品以外(現在、資材は公団側が準備したものを使用する義務がある)を許可することでコスト削減を可能にすることや、工期が延長した場合の費用負担について公団側も負担するよう求めています。
政府が公的供給を増やすために公団が直接施工する比率を増やす方針(公団直施方式)で民間の仕事が奪われる、との懸念が強いようです。
特に最近、PF(プロジェクトファイナンス)問題で資金調達が難しくなったデベロッパーが再開発・新規着工などで遅延が発生したり中止を発表するなど、収支が悪化している状態というのも相まって、より危機感が強まっているのでしょう。