「道具」としても「オモチャ」としても高すぎるiPhone

1/29のAppleの業績発表を受けて、中国でのiPone不振が具体的な数字を挙げて報道されています。不振の大きな要因としてファーウェイ問題が注目されています。

もちろん、それもあるとは思いますが、それよりも消費者がスマホに求めるものとAppleが提供するものとの差が問題なんじゃないかと思います。

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日本では家電販売店のPOSデータから、2018年に販売されたスマホのうちiPhoneのシェアは51.4%で前年の48.4%から伸びたという中国とは逆の現象が起こっています。

ただし、25.0%がiPhone 8です。iPhone Xは5.9%に過ぎません。

それにKantar Worldpanelの調査によると、2018年7月〜9月に限って言えば日本でのiPhone販売シェアは28.2%で前年同期間と比べると4.8ポイント下落しています。

これもやはり離れた人たちは自分に必要なものを選んだ結果iPhoneから離れたのかもしれません。

 

早すぎる新商品サイクルと高騰する価格

日本でのiPhone販売は2009年7月にiPhone3Gが発売されてから毎年新製品が投入されています。

初めに無印を投入してから同世代のs、c、plusなどを投入するという複数段構えです。

更に価格iPhone3Gのころは定価約8万円だったのに対し、iPhone Xは20万円近くまで高騰しています。

正直高すぎます。

確かにスマホは便利です。小型PCを常に携帯していつでもネットにアクセス出来ると考えれば。

ただし、それに果たして20万の価値があるだろうか?と考えるとちょっと待てと私などは思ってしまいます。

最近のスマホは高性能ですから、ちょっとしたPC作業くらいなら出来てしまいます。

ですのでPCは使わずスマホだけで良いという場合もあるでしょうが、私の仕事ではPCは必須です。一応、スマホでも簡易的な作業はできますが、どうしても無理なことがあります。

そのためメインはPCでスマホの位置づけはあくまで「補助」です。

最近は安いものなら数万円でそれなりのPCが売っているにもかかわらず、補助であるスマホが20万ってのは本末転倒も良い所。

PCで20万出すならハイエンドゲーミングモデルが買えてしまいます。

 

そもそも毎年買い換える必要性を感じない

最新の機種や技術にはワクワクします。でも最新技術が必要不可欠な人なんてそうそう居ないわけです。

せいぜい電話が出来てメールが打ててネットが出来て、いつくかのアプリが使えれば良い人が大半です。

そんな人からすれば、新機種が出たら型落ち機種を安く買えた方がいいわけで、iPhoneに拘らない人はもっとお手頃なAndroidに乗り換えるのも手なわけです。

中国では日本より安価なAndroid機種の選択肢が広いですから、この動きがもっと加速しやすいのではないでしょうか。

もっと言うと、中国人は日本人よりある意味で合理的な考え方をします。

あまり詳しくない人がファッション感覚で「ブランド」としてのAppleiPhoneを選ぶのに対して機能面で必要十分であれば価格帯に満足のいくAndroid機種を選ぶのは理に適っていると言えます。

正直iPhoneの締め付けはキツイですしね。消費者に不便を強いてでも自分たちの提供したいサービスを押し通すところがあります。

少し意地悪な見方をすると、ユーザが快適に利用できるよう設計されたサービスなのではなく、AppleAppleのイメージ戦略に合わせて提供したいものだけを押しつけているとも言えます。(その方がデベロッパとしは管理しやすいのは事実ですが)

その代わり最短でも5年、iOSのアップデートサポートは保証されています。

 

ライトなユーザほどiPhoneは安牌だった時代から、ライトなユーザには効果過ぎるオモチャとなってしまい、PC依存が高くスマホは補助的な道具と割り切るユーザからも高すぎる道具と見なされるようになってしまったのが現状ではないでしょうか。