元徴用工の訴訟話を一段落させて、韓国経済の方をもうちょっと突っ込んで見ていこうと思っていたのですが…。
本日の午前9時6分〜27分にかけて、北朝鮮が何らかの飛翔体が複数発射したそうです。
韓国合同統合本部の発表では、当初「短距離ミサイル」とされていましたが、後に訂正され「短距離飛翔体」となりました。
ミサイルかどうかの確定情報がないからでしょうね。
花火にしては飛距離が長すぎますから、ロケット砲の可能性が高そうです。
日本の排他的経済水域(EEZ)内への着水は確認されず
発射されたのは短距離ミサイル、またはロケット砲と思われます。
北東(日本海側)に向けて複数(9発?)発射されたと見られていますが、おおよその飛行距離は70-200kmです。
日本の排他的経済水域(EEZ)内への着水は確認されませんでした。
このことから、日本ではなく韓国へのメッセージとして発射された可能性が高いです。
北朝鮮の対外メディアの記事
発射されたのが短距離であったことと合わせてもう一つ、韓国向けのメッセージという見方を有力にするのが北朝鮮メディアの報道です。
※北朝鮮メディアへのリンクは貼らないでおきます。 興味のある人は「我が民族同士」で検索してみてください。
北朝鮮の対外メディアはいくつかありますが、そのうちの一つ「우리 민종끼리(我が民族同士)」 では、朝鮮語(韓国語)・英語・ロシア語・中国語・日本語の5カ国語対応で記事を配信しています。
そのうち、今回の「短距離飛翔体」に関係すると思われる記事は、どうも朝鮮語(韓国語)版にしか見られないのです。
朝鮮語(韓国語)以外の主要文書のページは5月2日で更新が止まっています。(メーデーに絡めて、「労働者が先頭に立って南北宣言を履行しよう」みたいな内容です)
朝鮮語(韓国語)のみ5月4日に記事や論評など含めて全部で10件ほど更新されています。
「百年の宿敵に投降する逆賊行為」と題した論評では、韓国を「日本との関係で卑屈な態度を取っており、内外の大きな非難を醸し出している」と非常に強い口調で責めています。
これが韓国で最近乱発されている元徴用工への賠償判決を「乞食行為だ」と非難しているなら北朝鮮を見直したんですけどね(笑)。
まあ、もちろんそんなことはなく、5月3日の報道で「日韓関係の改善」を目的に韓国議員団が日本訪問を発表したことへの非難です。
このことを日本に対して「色目を投げている」としています。
「歴史的な南北宣言を徹底的に履行することを決意する」と題した文では、昨年の板門店宣言から1年を迎えたことに触れ、改めて決議内容を強調しています。
その上で「開城工業団地と金剛山観光を直ちに再開し、民生を生かす南北経済共同体の建設に力を入れなければならない」としています。
更に「民族を前にした約束を誠実に守っていかなければならない」と題した記事では、「朝鮮半島情勢は関係改善と破局の瀬戸際」という見方を示し、「これは南北宣言履行を回避した南朝鮮(韓国)当局の穏当ない態度に根本的な原因がある」と主張しています。
北朝鮮から韓国へのメッセージ(超意訳)
以上のことから、今回の短距離飛翔体(おそらく多連装ロケット砲)は韓国へ向けたメッセージであろう、というのが私の結論なのですが、その内容を少し意訳してみると…
ごっめーんロシア行ってたから4月27日の記念行事参加できなくってさーでも分かるよね?どっちが大事かなんて(なんてな、すっぽかしたのはワザとだ)ちょっと遅れたけど祝砲上げとくからさー ほらよ(`∀´) ===}ニニ≫ ドンドンドーン あ、いい加減、約束は守れよ?あと日本と仲良くすんなよ?当然、米国なんてもってのほかだぞ?分かってんだろうな、あぁ?
祝砲ってのは冗談ですけどね。
でもミサイルじゃないってところはポイントだと思うんですよね、米国を無用に刺激しないギリギリのところという意味では。