昨日26日、韓国で「西海守護の日(서해수호의 날)」の式典が行われました。西海とは日本で言う黄海のことです。
2016年に設定された比較的新しい記念日で、毎年3月の第4金曜日とされています。これは2010年3月26日に発生した天安艦事件が第4金曜日であったことに由来しているらしいです。
天安艦事件に代表されるように、黄海上で発生した北朝鮮による武力挑発で生命を落とした犠牲者の追悼式典が行われています。
ムンさんは昨年に続き、今年も式典に参加しています。しかし、先日の北朝鮮による弾道ミサイル発射の件には「望ましくない」と言っただけでほとんど触れませんでした。
北朝鮮の武力挑発の犠牲者を追悼する場なのに、北朝鮮による武力挑発を非難しないなんて変な話です。
朝鮮日報の記事からです。
ムン大統領「北ミサイルは望ましくない」..哨戒艦沈没は北の所業とは言わず
ムン・ジェイン大統領が26日、京畿平沢海軍第二艦隊司令部で開かれた第6回西海守護の日記念式典に出席し、「北韓のミサイル試験発射に国民の心配が大きことをよく知っている」とし「今は南北米ともに対話を続けていくために努力しなければならないとき」とした。「対話の雰囲気に困難を与えることは決して望ましくない」とも述べた。北韓を糾弾したり、挑発の責任を直接取り上げず、原則的な水準で「望ましくない」と述べたのだ。米国のバイデン大統領も北韓の弾道ミサイル発射について国連安保理決議違反だと明確にしたが、ムン大統領はこの問題も取り上げなかった。先だってムン大統領は昨年の西海守護の日の記念式典では「北韓」について一度も言及しなかった。同日も天安艦の沈没などが北韓の所業という事実には言及しなかった。
(後略)
朝鮮日報「文대통령 "北미사일 바람직하지 않다".. 천안함 폭침이 北소행이란 말은 안해(ムン大統領「北ミサイルは望ましくない」..哨戒艦沈没は北の所業とは言わず)」より一部抜粋
何かあると「日本がー」「加害者がー」と言っているのに、北朝鮮相手だと随分と態度が違いますね。
実質的な問題解決(脅威の除去)というより「なんかやってる」感な雰囲気重視というのが、この「対話の雰囲気に困難を〜」という言葉選びに表れているように思います。