謝罪の際の手土産はリンゴで決まり、の話

リンゴは「ふじ」が好きです。


朝一に見た中央日報さんの韓国語版の見出しを機械翻訳したらちょっと面白いことになりました。

韓国のムン・ジェインさんとロシアのプーチンさんが深夜首脳会談を行ったそうなのですが、遅刻魔のプーチンさんが111分遅刻してきたそうなのです。
遅刻に対してプーチンさんからの謝罪がなかったことが記事の表題になっていまして。


それが

(原文) 文 "사상 초유 심야회담"···'111분 지각' 푸틴 사과 없었다
(直訳) ムン「史上初の深夜会談」…「111分遅刻」 プーチン謝罪はなかった

です。
直訳の方は私が勝手に訳しました。
というのも、G○○gle翻訳先生はコレを

文「史上初の深夜会談」···「111分遅刻」プーチン リンゴなかった

という暗号文に直してくれたからです。

原文のニュースはこちらです。
昼に確認したら日本語版に翻訳記事が掲載されていました。
こちらでは「深夜に韓露首脳会談、遅刻のプーチン大統領は謝罪せず」と意訳されています。
記事自体は省略されているようです。


朝っぱらからちょっとホッコリ(?)してしまいました。
あ、記事の内容は本題には関係ありません。

無駄に長い記事ですが一応説明しておくと、前半部分は北朝鮮に関しての立場を確認した内容です。
時候の挨拶程度(中身のない定型文)だと思って差し支えないかと…。

後半部分はプーチンさんの遅刻が「外交欠礼」に当たるか否か、について過去のプーチンさんの遅刻歴をあげつらっています。(大統領府は「国際会議はスケジュール通りに進まないので欠礼にはあたらない」という認識を示しています)


記事で書かれていることは話された内容の一部にしか過ぎないでしょうが、本当に北朝鮮絡みの話ばかりで…コレだけ見ると韓国にとって大切なのは「北朝鮮を援助するロシア」であって、ロシアと韓国の直接的な関係についての関心は薄いのではないか、という印象を持ちました。
そちらの方が余程失礼な気もしますけれども。


閑話休題


上で紹介した文章で「謝罪」が「リンゴ」に置き換わってしまったのは、韓国語では同じ「사과(サグァ)」という名詞になるからです。
もちろん、実際使うときには文脈で分かりますので混同されることはありません。
漢字で書くと「謝過(=謝罪)」と「沙果(=りんご)」になります。
※「사과」の直前が名詞だったときに「リンゴ」に置き換わってしまう率が高い気がします。

私は韓国ドラマを観ないので知りませんでしたが、聞いた話ではドラマ内の「謝罪」シーンでは同じ音に掛けて、手土産にリンゴを持っていく演出があるそうです。


韓国語と日本語は文法が似ているから機械翻訳の精度が高いと主張する記事を過去に見たことがあります。
確か韓国メディアの記事でした。
ですが、日本語→韓国語は漢字表記により同音異義語が判断可能なのに対して、韓国語→日本語はかなり精度がバラつく印象があります。
記事の概要だけ見たい時とか、私程度の韓国語レベルだと時間が掛かって仕方がないので機械翻訳でザッと流すんですが、きちんとした文法に則っていない(助詞を省くなど)ニュースの見出し語に変な翻訳が多い気がします。


最近よく見かける「変な訳」は他に「문 대통령(ムンデトンリョン)」が「ドア大統領*1」と訳されていたりします。
初めて見たとき、よその国の大統領のことかと思いました。


*1:ムン・ジェイン大統領のこと。문(ムン)は韓国語で門や扉、ドア、戸と同じ表記になる。