【バンダーさん】「ムン・ジェイン政権の<李承晩・朴正煕消去>」の話

趙甲濟(チェ・ガプジェ)ドットコム」よりバンダービルドさんの記事「ムン・ジェイン政権の<李承晩・朴正煕消去>」です。


ムン・ジェイン政権の<李承晩・朴正熙消去>

「偶然」(偶然)が一度であるならともかく、それが2度3度と繰り返したら、それはすでに「偶然」ではない。それは「故意」(故意)となる。

ムン・ジェイン政権が、「日韓軍事情報保護協定」を破棄した。昨年11月には、慰安婦財団を解散させることで、事実上「日韓慰安婦合意」も破棄した。また、昨年10月に最高裁の徴用判決後に日本側が重ね要求してきた所定の手続き(仲裁委など)にも一切応じていないことは事実上「日韓請求権協定」も破棄したも同然な状況となった。今回の軍事情報保護協定の破棄で、「韓米同盟」の深刻な毀損ないし瓦解が視野に入ってくると見ることができる。

北韓政権は代を継いで(金日成(キム・イルソン) - 正日(ジョンイル) - 正恩(ジョンウン))、李承晩(イ・スンマン)朴正熙(パク・チョンヒ)を憎悪している。李承晩は、自由大韓民国を建国し、「韓米同盟」を構築した。朴正熙は「日韓国交樹立」(請求権協定)をもたらし、漢江の奇跡を成し遂げた。つまり、李承晩、朴正熙それぞれが、自由陣営1位の米国、2位の日本と強力な絆をつくることによって、今日の豊かな大韓民国は初めて可能になった。北韓政権の立場では、今日の南北間の格差を天と地の差に拡げる、これら李承晩・朴正熙に対する感情がいいはずがない。李承晩・朴正熙はだから北韓政権には不倶戴天の敵に相違ない。さらに朴正熙の血縁、朴槿惠もまた、朴正熙の分身格で目の敵だったが、そんな朴槿惠が「日韓軍事情報保護協定」を結び、「日韓慰安婦合意」も引き出したのだから、北韓政権の立場では、朴槿惠も不倶戴天の敵と異なるところはない。

「偶然」(偶然)が一度であるならともかく、それが2度3度と繰り返したら、それはすでに「偶然」ではない。それは「故意」(故意)となる。「日韓請求権協定」と「慰安婦合意」の事実上の破棄と「日韓情報保護協定」の一方的破棄は決して偶然と見なせない。3つの協定ないし合意のすべては朴正熙(パク・チョンヒの分身)の労苦が込められた、国益を考慮した力作(力作)である。ムン・ジェイン政権下では、わずか1年の間にこのような3つすべてが事実上破棄されたのは、意図的な<朴正熙消去>ということ以外では、合理的説明がつかない。

今のような傾向が続けば、「韓米同盟」も保証できなくなる。 「韓米同盟」が危うい局面に進入するようになったのは、<李承晩消去>が開始されたということに他ならない。代を継いで李承晩・朴正熙を憎悪する北韓政権が健在の中で、四六時中こんな北韓だけを考えているムン・ジェイン政権が、そこに(北韓)に応じあるいは誠意表しでもするかのように、こんなに<李承晩・朴正熙消去>に血眼の状態になったのは残念なことだ。

請求権協定破棄、慰安婦合意破棄、情報協定破棄に続いて韓米同盟まで破棄であれば、北韓政権があれほど望んでいる<李承晩・朴正熙消去>は完成される。このあたりであればムン・ジェイン政権は、最近、世界の人口の広くに知ら(膾炙*1)れる 「キム・ジョンウンのシニア広報担当者」の役割のみに留まるものではなく、まさに「北韓政権の走狗」の役割まで果たすレベルと見ても過言ではない。


「李承晩・朴正煕消去」…つまり両者の功績を「無かったこと」にしつつある、という意味ですね。

バンダーさんの見立てでは、北朝鮮は米国、日本と仲良くすることで豊かになった韓国を羨んでいるので、それを成し遂げた李承晩・朴正煕に対する憎悪を三代にわたって継承しているということになっているようですが…それはどうでしょうか。

私の目には、北朝鮮にとって韓国は「どうでもいい」ように見えます。
いや、「何をしてもいい存在」と言った方が良いでしょうか。ちょうど韓国から見た日本が北朝鮮から見た韓国のような…そんなふうに見えるのです。


韓国が誇る経済発展(GDPや個人所得)などの判断基準は、北朝鮮にとってそれほど価値のある基準とは思えません。
物差しが違うんだろうと感じます。


*1:人々の話題に上って広く知れ渡ること。「人口に膾炙(かいしゃ)する」。