韓国2020年国防白書、一言で言うと「日本のせい」な話

昨年の7月に発表された令和2年版防衛白書からは、その前年版にあった「韓国と幅広い分野で防衛協力を推進するとともに、連帯の基盤を確立するために努力する方針」としていた記述が削除されています。
また韓国をASEAN諸国の後に配置し、「序列を下げた」と韓国メディアは受け取ったようです。

それに応じるかのように今回発表された韓国の2020年版の国防白書では日本を「同伴者」から「隣国」に「格下げ」したそうです。
竹島(あちらが言う「独島」)について日本の政治家たちが挑発するし、2018年の哨戒機へのレーダー照射問題では「事実と違う内容」を一方的にマスコミ発表するし、輸出規制措置は「未来志向的発展への障害」になっている、とのことです。
まあ、総じて「日本のせい」です。


聯合ニュースの記事からです。

国防白書に日本「同伴者→隣国」に格下げ...「北韓=敵」また抜ける(総合)


(前略)

2日に国防部が発刊した「2020国防白書」には悪化した韓日関係がそのまま反映されたのが特徴だ。
白書は周辺国との国防協力関連記述で今年も日本を中国に続いて二番目に記述し「両国関係だけでなく、北東アジア及び世界平和と繁栄のためにも共に協力していかなければならない隣国」と表現した。
前の白書で「韓日両国は地理的、文化的に近い隣人であり、世界平和と繁栄のために共に協力していかなければならない同伴者」と記述したのと比べると格下げになる。

特に日本の政治指導者たちの独島徴発、2018年、日本の哨戒機の韓国艦艇に近接脅威飛行とコレに対する「事実を糊塗する一方的なマスコミ発表」で韓日両国の国防関係が難航し、2019年7月に日本の輸出規制措置で「未来志向的発展への障害要素」になっていると白書は指摘した。
白書は政府が日本の輸出規制撤回のための対話を条件に韓日軍事情報保護協定(GSOMIA・ジーソミア)終了通報の効力を停止した状況にも触れた。
そして「これからも日本の歴史歪曲、独島に対する不当な領有権主張、懸案問題での一方的かつ恣意的な措置については断固として厳重に対処する一方で、共同の安保懸案については韓半島と北東アジアの平和と安定に向けて持続的に協力していくだろう」と明らかにした。

(中略)

対中協力に関しては、高高度ミサイル防衛システム(THAARD・サード)の配備問題で対立していた2016年の状況は削除された代わりにムン大統領就任初年度の2017年の韓中首脳会談をはじめとする両国関係の「正常化」に向けた努力が記述された。

今回の白書は直前版と同じく「我が軍は韓国の主権、国土、国民、財産を脅かし侵害する勢力を我々の敵と見なす」と指摘した。

その一方で「北韓大量破壊兵器韓半島の平和と安定に対する脅威」という文句も2018年と同様に残している。
現政権に入って初めて発刊された2018年白書で「北韓政権と北韓軍は我々の敵」と表現した文言を公式に削除し、「敵」をより広範囲で包括的な概念として定めた基調が維持された。

(中略)

しかし北韓が2019年に短距離弾道ミサイルの試験発射を強行し、第8回党大会などを契機に新型戦術・戦略兵器を相次いで公開している状況で行き過ぎた「顔色伺い」という批判も出るものと見られる。
国防部の関係者は「(北韓が)挑発すれば韓国が敵と見なして対応するという事実には変わりがない」と強調した。

1995年〜2004年の白書まで主敵という表現が使われていたが、2004年白書から主敵の代わりに「直接的軍事脅威」「現存する北韓の軍事的脅威」などに変わった。
しかし、2010年に天安(チョンアン)艦沈没と延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件を機に同年発刊された白書に「北韓政権と北韓軍は敵」という表現が再び見られた後、李明博政権、朴槿恵政権まで維持された。但し、当時も「主敵」という表現は使われなかった。

(後略)

聯合ニュース「국방백서에 일본 '동반자→이웃국가' 격하..'북한=적' 또 빠져(종합)(国防白書に日本「同伴者→隣国」に格下げ...「北韓=敵」また抜ける(総合))より一部抜粋


日韓に関することは全部「日本のせい」。
中韓・南北に関することは全部「韓国が遠慮」。
どうもこう読めます。目的(目標)や理念に合わせて現実を規定しているからでしょうか?
正直、日本を「隣国」にしてくれて良かったです。同伴者とかパートナーとかちょっと気持ち悪い...馴れ馴れしい表現だな、と感じていたので。