韓国で「日本植民地支配重大人権侵害究明法」という法律が発議されました。
お得意の蒸し返し法です。
韓国のマジョリティにとって、徴用工や慰安婦を含む日韓併合その他もろもろののネタは解決しないのが望ましい…というとちょっと違うかもしれませんが…被害者と加害者の関係性は永遠に変わらないという考えのもと、永遠に日本に対して「謝罪と賠償」を求めるのが道徳的正義です。
加害者(とされている)の日本は、韓国に何をされてもジっと耐えるのが道徳的正義です。
ところが、最近の日本は韓国のこうした姿勢に飽き飽きしてきているので、反応が悪くなっています。
「じゃあ、いいよ。新しい法律でまた日本に謝罪と賠償を要求する権利を成立させるよ」
これがこの法律の意味です。もちろん、韓国の国内法ですから、韓国国内でのみ有効です。
日本の主権を侵害できるものではありませんし、国際条約(日韓基本条約)の上位に立つ法律でもありません。
KBSニュースの記事からです。
チョン・ジョンベ「日本植民地支配重大人権侵害究明法」発議...「被害者賠償を実現」
仮称「代替新党」の千正培議員が日本の韓半島侵略と植民地支配。重大な人権侵害全般の実体的真実と法的責任を究明するための「日本の韓半島侵略と植民地支配と重大な人権侵害の真実究明と定義・人権実現のための基本法(日本植民地支配重大人権侵害究明法)」を発議しました。 チョン議員は「韓国政府は、日本の韓半島侵略と植民地支配、重大な人権侵害全体を体系的に調査・研究して私たち国民が被った包括的な被害を究明したことがないし、これにより国際社会での日本の責任を追求する限界があった」とは次の背景を説明しました。 昨年、最高裁は強制動員判決を通じて、日本の韓半島侵略と植民地支配、重大な人権侵害が反人道犯罪であることを確認する判決を下し、強制動員被害者の日本企業への慰謝料請求権が消滅していないことを再確認したが、日本の安倍政権は前例のない経済報復措置として「経済戦争」まで引き起こしました。 チョン議員は「日帝侵略と反人道犯罪の実体的真実と法的責任究明は、日韓関係の回復のために必要である」とし「これにより、条約、時効、主権免除などの手続き的な理由で制限することができない国際法上の被害者の普遍的な真実・正義実現、賠償の権利実現にも寄与するだろう」と話しました。 KBSニュース「천정배, ‘일본 식민지배 중대인권침해 규명법’ 발의…“피해자 배상 실현”(「チョン・ジョンベ「日本植民地支配重大人権侵害究明法」発議...「被害者賠償を実現」)より
クドいですが大事なことなので確認しておきます。
「日本企業 韓国政府への慰謝料請求権が消滅していない」
です。
日韓請求権協定で最終的に解決済み、と言っているのはコレを意味します。
日本政府の義務は既に履行済みです。
「実体的真実」も「普遍的真実」も共に「韓国がこうあるべき」と信じるもののことでしょうね…。
共通の歴史認識の無意味さ
共通の歴史認識なんてものに意味はありませんし、共有できるわけがありません。
学問として歴史を扱う歴史学者は別として、国や国民にとっての「歴史(国史)」とは過去に起こった事実から、今現在の国の在り方にとって有意義な意味になるように解釈したものと捉えることが出来るからです。
日本にとって意義がある事と、韓国にとって意義がある事が一致しないのは当然です。
それでも韓国の歴史認識を多くの日本人(あるいは少数の韓国人)が問題視するのは、彼らが「事実」から読み取った解釈をしていないからです。
「募集工」に対して、あたかも人狩りのような「強制性」というエピソードを付けた「徴用工」に仕立てたり、映画の小道具として作られたものを「証拠」として出してきたり、フィクションの上に成り立っているのが韓国の歴史認識だからです。
そこに「フィクションで補正しないと反証に耐えられないのだろう」というハリボテ感があることに、韓国だけが気づいていません。
日韓併合に違法性が無かったことは既に過去に確認している
2001年のことです。
日・韓・米・英・独の専門家が参加する「韓国併合再検討国際会議」というものがハワイで開催されました。
韓国が積極的に推進した会議です。
その目的はもちろん、国際的に「韓国併合は違法」「併合条約は無効」という結論を出してもらい、宣伝するというものです。
ところが、韓国の思惑は外れ日本と欧米の専門家からは韓国側の主張への賛同は得られず、*1韓国ではこの会議は「無かった」ことにされて忘れ去られています。
「100%合法だ」と結論が出たわけではありません。
が、そもそも「違法である」と立証できなければ「違法性はなかった」とするのが法律です。
この場合は被害者(自称)の韓国に違法性の立証責任があり、それが出来なかったということです。
つまり、違法じゃないので「有効」、消極的に表現しても「無効とは出来ない」です。