アメリカ人のほぼ3分の1はコロナワクチンが既にあると考えているという話

民主主義基金UCLA Nationscape Projectによる、米国の有権者を対象とした大規模なアンケート調査結果によると、アメリカ人の29%は、既にコロナウィルスワクチンが存在しているが、公表されていないと考えていることが分かったそうです。


USA Todayの記事によると、4月2〜8日に行われた6,300人以上の回答を集計の結果、

  • コロナウィルスワクチンは既に開発されていると思う ... 29%
  • コロナウィルスは恐らく研究所で作成されたと思う ... 44%
  • コロナウィルスによる死者数を米国が隠蔽していると思う ... 48%
  • コロナウィルスが政治目的のために「誇張されている」と思う ... 35%
  • 30歳以下の人はウィルス感染の可能性が低いと思う ... 39%
  • 30歳未満の人には季節性インフルエンザより危険性は低いと思う ... 36%

こうした数値が出てきました。(標本誤差は±2.2%)


回答者の支持政党別に見ると、一部の質問で差が顕著です。

共和党支持者は、「ウィルスは研究所で作成された」と50% が信じているのに対し、民主党支持者は37% です。
共和党支持者は、「政治目的のために誇張されている」と思っている人が44% なのに対し、民主党支持者は26%です。

逆に、共和党支持者は「死者数を隠蔽している」と38% がそうだろうと思っているのに対して、恐らく、あるいは確実に本当だと思っている民主党支持者は55% です。

これらの質問は、見方を変えると「中国非難論」と「トランプ政権非難論」と見ることもできます。

「中国非難論」を支持し、トランプ政権を擁護しているのは共和党支持者、「中国非難論」に慎重で「トランプ政権非難論」に熱心なのが民主党支持者ということです。


質問の内容にあげられている情報(今の所)は、根拠のないものです。
にも関わらず、これだけの人がそう考える理由を、調査の責任者であるロバート・グリフィンさんは 「社会への信頼の欠如、エリートへの信頼の欠如が根底にある」 と分析しています。

コロナが認知され始めてから、そろそろ半年が迫ってきていますが、確定患者や死者数が増え続けているという事以外で、はっきりしたことが何も分かっていません。
外出制限を設けることで、表向き感染者数の増加は落ち着いてきたように見えますが、これは対処療法でしかなく、根本的な自体の解決ではありません。
こうした所が「信頼欠如」に繋がるのだろうと思います。


日本においても「信頼欠如」からの「政権批判」はよく見かけますね。
この調査結果は他人事じゃない気がします。