米国務省が中国の孔子学院(The Confucius Institute)を「外交使節」として指定することにしたそうです。
「外交使節」に指定されると、外交使節法により大使館や領事館のように、所属しているスタッフの情報や、所有資産状況を国務省に報告しなくてはいけなくなったり、いろいろな規制が課せられることになります。
BBCの記事からです。
米国は、中国政府が運営する国際教育機関である孔子学院(CI)を外交使節に指定した。
この命令書では、海外で言語、及び文化プログラムを提供しているCIが外国政府によって「所有、または効果的に管理されている」としている。
スタッフは、大使館に配置されるものと同様の制限と登録を要求され、遵守する必要がある。
(中略)
声明の中で米国務長官のマイク・ポンペオは、孔子学院を米国の教室とキャンパスに対する「北京の国際的な宣伝と悪意のあるキャンペーンを推進する団体」と呼んだ。
「米国は、米国のキャンパスの学生が中国共産党とその代理人の操作なしに中国語と文化へアクセスできるようにしたい」とポンペオ氏は続け、教育者へのより良い情報提供のための動きだと付け加えた。
(後略)
BBC「US labels Confucius Institute a Chinese 'foreign mission'(米国は孔子学院を中国の「外交使節」と呼ぶ)」より
孔子学院は現在、世界162ヵ国に540箇所、孔子学堂は1154箇所あるそうです。
米国務省は、孔子学院を閉鎖させるのではなく、外交使節に指定し、外交使節法を適用するだけ、としていますけれども、最近の米中摩擦の流れの一環でしょうね。
中国はまた何らかの報復措置を取るんじゃないでしょうか。