「帝国の慰安婦」の著者、パク・ユハ教授が慰安婦論文の米教授を擁護した話

「帝国の慰安婦」の著者であるパク・ユハさんが、米ハーバード大学ラムザイヤー教授の論文に対して、無条件に妄言呼ばわりはないだろう、という趣旨の擁護発言をしたそうです。


韓国日報の記事からです。

「帝国の慰安婦」のパク・ユハ、「慰安婦は売春婦」米教授に「妄言はないだろう」と同調


「自発的売春婦」などの表現で日本軍慰安婦被害者に対する名誉毀損訴訟まで行った本「帝国の慰安婦」の著者・パク・ユハ世宗大学教授が今回は「慰安婦は売春婦」と主張したジョン・マーク・ラムザイヤー米ハーバード大学教授の論文について「無条件に妄言はないだろう」と主張したという。パク教授の発言は再び議論を呼ぶものとみえる。

パク教授は2日、自身の社会関係網サービス(SNS)に「慰安婦を売春婦と主張したというハーバード大学教授の文章をまだ読んでいないので、正確なことは言えないが」と前置きしながらも「無条件に妄言や戦犯企業の教授などとする話ではないと思われる」と言及した。
続いて「三菱を戦犯企業だとするのも問題だが、企業の研究費が歴史的・政治的目的で与えられることはほとんどない」と主張した。
更にパク教授は「ハーバード大学教授の主張は歴史的ディテールでは大きく違わないかもしれない」とし中国武漢にある慰安婦の供養碑に言及した。

(中略)

続いてパク教授は「供養されたからといって被害者ではない、というわけではない」としながらも「徴用や徴兵のように動員されたのは事実だが、男性被害者と比べて女性被害者は法という強制の枠の外で動員された」と強調した。


日本の慶応大学と早稲田大学大学院で日本文学を専攻したパク教授は2013年に出版した「帝国の慰安婦」で日本軍慰安婦を「自発的売春婦」「日本軍と同志的関係」などと表現しており議論の中心に立った。
彼女はそれ以来、日本軍慰安婦被害者たちへの名誉毀損の疑いで起訴され1審で無罪、2審で有罪判決を受け罰金1000万ウォンが言い渡された経緯がある。

(後略)

韓国日報「'제국의 위안부' 박유하, '위안부는 매춘부' 美교수에 "망언 아닐 것" 동조(「帝国の慰安婦」のパク・ユハ、「慰安婦は売春婦」米教授に「妄言はないだろう」と同調)より一部抜粋


「議論を呼ぶ」のならいいですけどね。実際は単なる攻撃の的にされるだけですから。

何度も言っていますが、私はパク・ユハさんの考え方や理屈に全面的に同意も賛同も出来ません。けれど、彼女の「日本政府、軍による直接的な強制連行はなかった」という主張は大きな意味があると思っています。
少なくとも彼女は、資料から読み取れる実情と、日本による植民地支配が許せないという感情を、最低限分けて考えられるのではないかと思います。線引きの位置は同意しかねますが、その姿勢には敬意を払いたいと思います。