日韓外相会談が開催されるも、通訳込みでわずか20分だけという話

G7外相会議で日米韓外相会談が実施されました。
どちらかというと注目されていたのは日韓外相会談があるのか?という事のような気がしますが...一応、あったようです。

日米韓会談の後に日本側が用意していた会議室で約20分ほど。形式的な挨拶と通訳を交えているので、実際の時間はもっと短いでしょう。半分の10分ほどとすると、それぞれ言いたいことを言えた時間は5分〜長くても7分ほどでしょうか?まあ、形だけって感じですね。


ペン・アンド・マイクの記事からです。

なぜ会った?...韓日外相、20分の会談で立場の隔たり「互いに譲らず」


チョン・ウィヨン外交部長官と茂木敏充日本外相が5日、英国のロンドンで韓日外相会談を終えた。両国の外相の初会談が辛うじて実現したが、主要懸案いずれも平行線を辿った。国内メディアはこれまで中断していた韓日間の高官級の疎通が再開される雰囲気だとして会談そのものの意味に重きを置く雰囲気だ。

チョン長官と茂木外相は5日(現地時間)、G7外交開発長官会議に出席するためにロンドンを訪問中に会談した。トニー・ブリンケン米国務長官と韓米日外相会談後、日本側が準備した上層階の別の会議室で会談を開催したのだ。

会談時間は20分と非常に短かった。一緒に写真を撮り、席に座った後、通訳官と対話を交わしたことを考慮すれば実際の発言時間は更に短かったと推定される。このため、両国は対話ではなく各自の立場を説明することに留まったという。

(中略)

茂木外相は強制徴用や慰安婦裁判の問題に対する日本の従来の立場を説明した。同氏は韓国裁判所の判決は国際法違反とし「資産の現金化は絶対に避けなければならない」という立場を強調した。また、これに対する解決策を韓国政府に提示するよう求めた。

一方、チョン長官は日本側の正しい歴史認識を促し、慰安婦や強制動員被害者と関連した政府の従来の立場を説明した。
チョン長官は日本の原発処理水放流問題を指摘し「韓国など周辺国の安全と環境に脅威を及ぼし得る」と反対の立場を伝え、茂木外相は韓国政府のこうした批判が憂慮されるという立場表明で答えた。

(中略)

国内メディアは今回の面会そのものに大きな意味を見出しているようだ。聯合ニュースは昨年9月、菅義偉日本総理の就任後に開かれた両国間初の高官級対面だ、と強調した。茂木外相は今年2月に就任したチョン長官の通話要請にも応じなかった。今回の会談も開催が最後まで不透明だったとされ、米国が仲裁の役割をしたのではないか、という見方が優勢だ。

ペン・アンド・マイク「왜 만났어?...한일 외교장관, 20분 만남 동안 입장차 '팽팽'(なぜ会った?...韓日外相、20分の会談で立場の隔たり「互いに譲らず」)」より一部抜粋


同盟国である米国への義理を果たし、開催国である英国の顔を立て、外交努力の余地があることを示す...今回の会談に意味を見出すとすれば、こんなところでしょうか?

訳についての補足です。
タイトル末尾の「팽팽(ペンペン)」なんですけど、これは糸などを両側から引っ張り合ってピンっと張っている状態や、均衡が釣り合っているような状態を表します。そこから「互角」のような意味としても使われます。

ただ日本語でこれを一言で表現する言葉が思いつきませんでした。「ピンっ」では通じませんし、文面的に「互角」は変です。なので、意味を優先して「互いに譲らず」にしています。大きくはズレていないと思います。