日韓外交次官協議、徴用問題進展なしの話

今日、ワシントンD.Cでは昨日になりますが、日米韓外交次官協議会が行われました。それに引き続いて、日韓の外交次官が約2時間半の渡り二国間協議を行いました。
日本側の外務省公式発表では主に3つ。「北朝鮮の核・ミサイル活動の活発化は地域の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であり、国際社会に対する明白かつ深刻な挑発であるとの認識の共有」「日韓・日韓米協力の進展が重要であるとの認識で一致」「徴用工問題について率直な意見交換を行い、外交当局間の意思疎通を継続していくことで改めて一致」。

ワシントンに発つ前に韓国の外交部第1次官であるチョ・ヒョンドンさんは韓国メディアとのインタビューで「可能であれば早期に解決論を出すことが出来ればいいが、私たちがいつはっきり終わると言える状況ではない」と話していました。また、これまでの協議を通じて「意見が狭まった部分もあれば、まだそうではない部分もある」「今は残った争点について次官級、または長官級で協議を続けることが現在の状況」と述べており、今回の協議で進展があるとは考えていない感じでした。
実際に進展は無しで次はドイツ・ミュンヘンでの外相会談だそうです。

 



ヘラルド経済の記事からです。

韓日次官150分あったが結論を出せず...外相会談に繋がる


(前略)

ワシントンD.Cで開かれた韓米日外交次官協議会への出席を機に会ったチョ・ヒョンドン外交部第1次官と森健良外務省事務次官は予定時間をはるかに超えた150分間、強制動員賠償の解決策について交渉を続けたが意見の隔たりを縮めることはできなかった。

チョ次官は会談後に取材陣と会い「まだ接点を探そうと努力中」と明らかにした。会議が予想より長くなった理由について「会議が長くなったということは悪いことではないが、議論が長くなったということは結論に至ったいねいということでもある」として「まだ私たちが協議をもっとしなければならないと見る」と話した。

イム主席外交部報道官は14日(韓国時間)の定例ブリーフィングで「強制徴用の件は現在、韓日外交当局間協議が進められている事案なので、具体的内容に関しては申し上げにくい点をご了承ください」とし「韓国政府は両国間の主要争点に対して今後も高位級を含む各級で緊密な外交的疎通を持続していく予定だ」と明らかにした。

(中略)

実務者級で見解の相違を縮めることが出来ず、突破口を開くための高官級会談が必要だという判断が出たが、同日の韓日外交次官会談でも結論を出すことができなかった。

これに対しパク・ジン外交部長官が今週ドイツで開かれるミュンヘン安保対話に出席し、これを契機に日本の林芳正外相と韓日外相会談で議論を続けるものとみられる。

(後略)



ヘラルド経済「韓日 차관 150분 만났지만 결론 못 내…외교장관 회담으로 이어진다(韓日次官150分あったが結論を出せず...外相会談に繋がる)」より一部抜粋

実務協議で溝が埋まらないので「上の人呼んで来て」で次官級会談をしたけれども進展せず(今ココ)、「もっと上の人呼んで来て」で外相会談します、ってことなんですけど、何の意味があるんだかサッパリです。
韓国側の提示できる条件って「企業賠償はなんとか回避しますから企業に謝罪するよう言ってください」だけでしょう。それは日本側が求める「国際条約違反状態の是正」は叶わないんですから、溝が埋まるはずありません。