韓国人の対外認識は「天動説」という話

韓国の元外交官が韓国の対外認識を、自分を中心に世界が回る「天動説」に例え、国際社会の一員としては客観的視点(地動説)が必要、と指摘しました。
いちいち最も正論で、客観的視点が大事という点は日本も肝に銘じておく必要があると思います。

 

 

ソウル新聞の記事からです。

元外交官の直言「韓国人の対外認識、天動説から脱するべき」


(前略)

34年にわたる外交官経験をもとに最近「外交を知れば世の中が見える:天動説の国と地動説の世界」を出版したイム·ハンテク元ルーマニア大使は9日のインタビューで「韓国だけの偏狭な基準ではなく世界標準に合う認識をしなければならない」と強調した。

イム元大使は、1981年に外交官試験に合格した後、外務公務員として条約局長、ジュネーブ代表部次席大使兼軍縮会議大使などを務め、現在は韓国外国外国語大学LD学部招聘教授として働いている。「現職公務員として働く時はどうしても言いづらかった質問を今は率直に打ち明けて真摯な討論をしたかった」とし「何よりも世界は韓国中心に動くという考えから脱しなければならない。そんな思いを天動説から地動説へ世界観を変えようという言葉の中に込めた」と強調した。

イム元大使は「世の中は天動説ではなく地動説が支配するということを認めなければならない」とし「国際社会の一員としての客観的な見方で国際関係を見てこそ国際社会を正しく理解することができる」と明らかにした。彼が考える「天動説」の代表的な事例は、断然「韓日関係を反日だけで裁断するアプローチ」と「韓米同盟なら何でもできるという盲信」だといえる。

イム元大使は「韓国は保守、進歩を問わず反日に依存しすぎる。それもやはり天動説アプローチだと思う」と皮肉った。「韓日関係で私たちが追求すべき最優先目標は結局私たちの国益」とし「果たして歴代韓国政府のアプローチが国益を基にしたものだったのか冷静な省察が必要だ」と指摘した。

彼は特に韓日慰安婦合意に対する冷静な直言を吐いた。彼は「韓日慰安婦合意は残念なものはあったが、なかなかよい合意だったと思う。日本自ら責任を認めた側面もあり、肯定的な面もあった」とし「朴槿恵政府がもっと積極的に国民を説得すべきだった」と指摘した。彼は「最初のボタンを掛け間違えた状態で弾劾され、次の政権になると文在寅政府としては取れる選択肢自体があまりにも少なかった」とし「それでも少なくとも管理レベルでももっと柔軟に接近していたらどうだったろうか」と述べた。

こうした延長線上で彼はここ数年間、韓日関係で最大の懸案として浮上した強制徴用関連判決についても「天動説に基づいた判決ではなかったか、残念な部分が多い」とし「韓国は日本だけを相手に競争する国ではない。世界を相手にしなければならない」と述べた。

彼は「韓国では『反日』で、日本では『反韓』に期待をかけて目の前に見える政治的利得だけを得ようとする敵対的共存関係が続いている」とし「韓国と日本いずれも天動説ではなく地動説に基づいた韓日関係を作るのに努力しなければならない」と付け加えた。

(後略)



「전직 외교관의 직언 “한국인 대외인식, 천동설에서 벗어나야”(元外交官の直言「韓国人の対外認識、天動説から脱するべき」)」より一部抜粋

いちいち最もです。

ひとつ言わせてもらうなら、韓国が「反日」を利用するのと同じレベルで日本において「反韓」が政治的利益を得るために使われたことはありません。
輸出管理強化やレーダー照射、徴用訴訟、慰安婦訴訟などなどは政治的利益ではなく国益・安保の観点で当然の主張として出てきたものです。これは「反韓」「嫌韓」とは関係ありません。
先の衆院選でも「対韓外交」は争点になってませんしね。
お互い様、という前提を作らなければ言いにくいということなのかもしれません。