「水曜集会」継続危機...正義連は法的措置を検討の話

紹介する記事の趣旨とは少し違うかもしれませんが、読んで何となく感じたことです。「権利は手続きや公正を無視できるもの」という考え方が根底にあるのではないか、そんな気がしました。

日本大使館前の慰安婦像前で行われている「水曜集会」、主催しているのは正義記憶連帯です。これに対抗している「水曜集会反対集会」があります。以前も何かの時に触れた気がしますけれど、メディアウォッチの編集長とか韓国史教科書研究所の所長とか「反日種族主義」の共同著書のイ・ウヨンさんなどが関わっています。
この「水曜集会反対集会」が正式に定められた手続きを経て水曜集会開催場所を事前に押さえてしまったため、2月下旬から水曜集会が開催できない事態になっています。

韓国の国家人権委員会は水曜集会を優先して開催できるよう管轄警察署に勧告(法的強制力なし)を送りました。しかし警察は何の対策も取っていないそうで、正義連側は法的措置を検討する、とのことです。

 

 

ペンアンドマイクの記事からです。

「少女像」前の「水曜集会」出来ない正義記憶連帯、「『法的対応』検討」...なるか?


正義記憶連帯の「水曜集会」の場所がソウル鍾路区にある旧日本大使館の向かい側にある「日本軍慰安婦」像(いわゆる「平和の少女像」)から徐々に押し出されている。正義記憶連帯に反対する団体(以下「反対団体」とする)が「連合戦線」を構成し、「日本軍慰安婦」像付近の全ての場所に対して正義記憶連帯に先んじて集会届け出を出したからだ。

正義記憶連帯は先月20日、ソウル鍾路警察署長とソウル警察庁長にそれぞれ面談を要求する公文書を発送した。酷寒人権委員会が先月17日、正義記憶連帯の「水曜集会」を他の集会に優先して保護するよう警察に勧告する趣旨の緊急救済決定を下した後も正義記憶連帯が望む「状況の反転」が起きていないとの判断からだ。

国家人権委員会は正義記憶連帯が「日本軍慰安婦」像の前で「水曜集会」を開催できるよう警察が時間と場所を変えて集会を開催することを「反対団体」に積極的に勧める一方、「水曜集会」の現場で「反対団体」による侮辱および名誉毀損犯罪が発生した場合はこれを積極的に制止し、被害者からの処罰要請があった場合はこれを積極的に捜査すべきだと警察に勧告した。

これに関し、正義記憶連帯側は「(こうした)人権委の韓国は警察に対策作りを注文したものだったが、変わった点はなかった」とし「むしろ(正義記憶連帯と「日本軍慰安婦」被害者に対する)反対団体の非難の水位が高まるなど状況は悪化した」と明らかにしたという。

正義記憶連帯は人権委の緊急救済決定があった後、自分たちが「日本軍慰安婦」像の前で「水曜集会」を開催できるものと期待したものと見られる。しかし人権委の勧告は強制力が なく純粋に「勧告的効力」だけを持つため、公権力の執行に該当せず強制力がない。

(中略)

警察側は特定団体と個別面談を行う場合、「政治的偏向」という議論が起こることを懸念し、正義記憶連帯側の「面談要請」を事実上断ったと伝えられた。

自由連帯・慰安婦法廃止国民行動・反日銅像真実旧名共同対策委員会・母親部隊・国民啓蒙運動本部など「反対団体」は今月23日から「日本軍慰安婦」像が設置されたソウル鍾路区栗谷路2街にある大部分の歩道で集会を行う予定だ。正義記憶連帯は「日本軍慰安婦」像から離れた北村方面の歩道で「水曜集会」を行うしか無い状況だ。

これに対して正義記憶連帯は広範囲にわたり「反対団体」が集会申請を出したことが「虚偽申告」に該当するとみて法的対応を検討中だという。

(後略)



ペンアンドマイク「'소녀상' 앞 '수요시위' 못 하는 정의기억연대, "'법적 대응' 검토"...그게 될까?(「少女像」前の「水曜集会」出来ない正義記憶連帯、「『法的対応』検討」...なるか?)」より一部抜粋

警察に水曜デモへの反対者を積極的に牽制させる、反対団体に集会を「遠慮」するよう働きかけるよう要請する、これらは公権力による集会への介入にあたります。韓国の憲法で保障されている「集会の自由」を侵害する行為ですから、警察が動かない(動けない)のは当たり前です。
人権委ともあろう組織がよくそんな勧告を出せたなぁ、というのが率直な感想です。