韓国新駐日大使、徴用問題について「慰安婦合意を教訓にする」という話

新駐日大使のユン・ドクミンさんが本日赴任しました。
羽田空港でさっそく記者団の質問に答える形で徴用工問題の解決策について話しています。曰く、「慰安婦合意を教訓に」とのことです。それじゃあやっぱり、基金案はダメですよね。

 



ハンギョレの記事からです。

ユン・ドクミン駐日大使、強制動員の解法に「慰安婦合意を教訓にする」


(前略)

16日に赴任したユン大使は東京の羽田空港で記者団に大使、一部、強制動員被害者らが韓国政府が解法を講じるために作った「官民協議会」へ不参加を表明したことについて「我々(韓国政府)が2015年の慰安婦合意のときもそうだった。47人中36人が受け入れたが11人が受け入れず慰安婦合意が非常に残念なことに難しくなった経験がある」とし「このような教訓を活かしていく」と述べた。

(中略)

ユン大使は「協議会が作られた理由も被害者と疎通しながら意見を求め専門家グループなど超党的に解決策を模索するため」と話した。彼は「色々な考えを持った人たちが居て、意見を一つにまとめる過程が容易ではない。(多様な意見を調整するために)協議体が作られただけに、結果をもう少し見守らなければならない」と付け加えた。ユン大使は「差し押さえられた日本企業資産の現金化が差し迫っている。被害者の高齢化問題もあり、早く解決しなければならない」と強調した。

(中略)

ユン大使は韓日関係の重要性も改めて強調した。彼は「韓国と日本は戦略的利益を共有する最も重要なパートナーだと考える」と話した。それと共に「歴史などの難しい問題を解決するためには一方の力だけでは難しい。拍手ももう一方の手と向かい合っていてこそ音が出るように互いに協力しながら問題を解決していかなければならない」と主張した。

(後略)



ハンギョレ「윤덕민 주일대사, 강제동원 해법 “위안부 합의 교훈 삼을 것”(ユン・ドクミン駐日大使、強制動員の解法に「慰安婦合意を教訓にする」)」より一部抜粋

慰安婦合意が「難しくなった」とはどういう意味・意図での発言かよく分かりません。合意は成立し有効ですが...。その後に拗れた、と言いたいのでしょうか?完全に韓国の国内事情ですけどね。(自称)被害者の意見の吸い上げは韓国政府の責任で行われていたのですから。

 

太文字の部分をちょっと見てみましょう。
「意見をまとめるのが難しい」は、つまり「時間がかかる」です。
なので「もう少し見守ろう」と「時間をかける」とします。
すると「差し迫った現金化」の「タイムリミット」がやってきます。
そのタイミングで「もうこれしか現金化を止める手立てはありません」と「基金案+日本企業の謝罪案」を持ち出してくるのではないかと予想します。
わざとタイムリミットぎりぎりにすることで「パルリパルリ(早く早く)」と相手を急かして、考える時間や異論を挟む余地を与えないという常套手段です。
でも、これに乗ると慰安婦合意の二の舞いになると思いますよ。

そもそも「早く解決しなければならない」とか言っていますが、請求権協定で既に解決済みの問題です。
日本政府が求めている「解決」は徴用訴訟の解決ではなく、国際法違反状態の解決です。