月の途中ですが20日までの貿易収支の暫定集計が出ました。
49億5400万ドルの赤字で、このままいくと7カ月連続で貿易赤字となります。7ヶ月連続の赤字は1997年のIMF以来です。
中央日報の記事からです。
信じていた輸出まで「マイナス」の兆し..7ヶ月連続赤字「暗雲」
（前略）
21日、関税庁によると10月1～20日基準の貿易収支は49億5400万ドルの赤字と暫定集計された。昨年同期（23億7400万ドルの赤字）はもちろん、前月1～20日（41億800万ドルの赤字）より赤字規模が大きくなった。輸出が324億100万ドルで前年対比5.5%減少し、輸入は373億5500万ドルで1.9%増えた影響だ。今月末まで貿易収支の赤字が続けば7ヶ月連続赤字を記録することになる。1997年の国際通貨基金（IMF）通貨危機以来25年ぶりのことだ。
（中略）
韓国の最大輸出国である中国の景気低迷、最大輸出品目である半導体景気の鈍化が主な要因と分析される。実際、輸出相手国別にみると、同期間の対中輸出額は76億2400万ドルで、前年比16.3%減少した。対中輸出が今月も減るならば、2020年1～5月以後2年余りぶりに5ヶ月連続減少することになる。日本（-16.1%）、台湾（-26.7%）などへの輸出も減少した。一方、米国（6.3%）、欧州連合（3.4%）、ベトナム（1,7%）などは増えた。
比の区別に見れば半導体輸出額は55億7300万ドルで1年前より12.8%減り3ヶ月連続減少する可能性が高くなった。鉄鋼製品（-17.6%）、無線通信機器（-15.6%）、船舶（-22.9%）なども減少した。一方、石油製品（16.4%）、乗用車（32.1%）、自動車部品（9.8%）などの輸出は増えた。残りの10日間で輸出が大幅に増えなければ輸出増加率は2020年10月以後24ヶ月ぶりに減少傾向に転換することになる。
輸入増加率は昨年6月から先月まで16ヶ月連続で輸出増加率を上回っている。特に3大エネルギー源であるげにゅ（47億6700万ドル）、ガス（28億1500万ドル）、石炭（10億3200万ドル）の合計輸入額が増え続けている。今月は計86億1400万ドルで、昨年同期より8.5%増加した。
今年に入って今月20日までの累積貿易赤字は338億4300万ドルで、年間基準で歴代最大だった1996年（206億2400万ドル）をはるかに上回った。今年14年ぶりに年間赤字が確実視される。
対外依存度の高い韓国としては、貿易収支を支えてきた輸出まで減少すれば経済成長エンジンが消えていくというシグナルになりかねない。主力製品の輸出が減少すれば企業の稼働率が下がり景気低迷を深刻化させる。経常収支の赤字に繋がりそれだけ外貨流入が減りウォン安を圧迫する要因として作用する。韓国開発研究院（KDI）は「10月経済動向」で「輸出か難しい中で金利引き上げ幅が拡大し、その余波が累積し景気低迷に対する憂慮が大きくなっている」として「内需が一部改善されたが対外条件悪化に伴う輸出不振で景気回復傾向が弱まっている」と明らかにした。
（後略）
中央日報「믿었던 수출마저 '마이너스' 조짐..7개월 연속 적자 '먹구름'（信じていた輸出まで「マイナス」の兆し..7ヶ月連続赤字「暗雲」）」より一部抜粋
記事は専門家の言葉として、世界的な景気低迷と原油高という対外要因が主なため政策による解決は難しい、としています。確かに貿易政策という意味では出来ることは限定されるかもしれません。
意地悪な見方ですけど、保守紙の中央日報はユン政権を批判したくないのではないかと。そのため専門家の口を借りて「対外要因だから政府が何もできなくても仕方がない」と言いたいのではないか、そんな風に思えてしまいます。
しかし、韓国政府が何もしていないのは貿易政策だけではありません。
最近の経済ニュースはもっぱらこの話題しかありませんが、家計負債問題やインフレ問題にも何もしていません。
生活に直結した部分であるにも関わらず、政府からも中央銀行からも政策に関する話は全く聞こえてきません。
記事への反響はほとんどなく、コメントは5件。反応は「おすすめ：0 いいね：0 感動：0 怒り：6 悲しい：0」です。
「ユン・ソンニョルの空振り外交無能無知のために貿易収支8ヶ月赤人の新記録だ。滅びる前にユン退陣が答えだ」（共感8 非共感0）
「第二のIMFが来るようで、国内外の経済状況がともても厳しい状況なんですが。
チョッボリと国民のお荷物政府は経済は投げ捨てて政治報復とアカ理念の話で国家競争力は低下し、国民は奈落に落とされている。
一番大きな被害を受けるのは庶民層なのに、彼らはまだチョッボリ政府を支持するとはもどかしいことだ」（共感5 非共感1）
コメント内の「チョッボリ（原文「쩍벌이」）」に相当する簡潔な表現が思い浮かびませんでした。下の画像のように足を大きく広げて座る足の形のことです。
