韓国輸入車販売量歴代最大、ロールスロイス、ランボルギーニ、ポルシェ…高級車のほどんどが「法人名義」という話

去年の韓国での輸入車販売量は2003年に統計が取られ始めてから歴代最大だったことが分かりました。前年比2.6%増の28万3435台で、特にドイツ車が人気だったようです。
また、1000万円台クラスの高級車も7万台以上(前年比20%増)、1500万円台クラスも2万台以上(前年比27%増)売れているとのことで…家計負債で大騒ぎしているのに、なんか変じゃないですか?
実はコレ、ほとんど「個人車」ではなく、7割ほどが「法人車」として登録されているそうなんです。

 



ニュース1の記事からです。

昨年「億の声」輸入車歴代最大…「10台のうち8台を法人が購入」


(前略)

23日、韓国輸入車協会(KAIDA)によると、昨年国内自動車市場で販売された輸入車は28万3435台で、前年に比べて2.6%増えた。これはKAIDAが集計を始めた2003年以来最も多い販売台数だ。現在、現代自動車の国内販売台数が5.2%減少したことに比べれば輸入車の販売台数はさらに目立つ。

車の価格が1台当たり1億ウォンを超える高価な輸入車の販売台数も「歴代最大」を記録した。昨年国内市場で販売された1億ウォン以上の輸入車は7万1899台で、前年比20%も増えた。これは昨年販売された輸入車全体の25.09%を占めるもので、4台に1台は「億の声」がする輸入車だったわけだ。

車の価格が1億5000万ウォンを超える、いわゆる「超高価ラグジュアリー輸入車」の販売台数も目立って増えた。昨年販売された1億5000万ウォン以上の輸入車は2万4356台で、前年に比べなんと27%増加した。これもKAIDAが集計を始めて以来、最大の年間販売台数である。

これはブランド別の販売量でも克明に表れている。車両価格が2~3億ウォンを上回るベントレーの昨年の国内販売台数は53.2%増加した。ランボルギーニは14.2%、ポルシェは6.3%それぞれ増加した。

(中略)

昨年、高価な輸入車販売台数を引き上げた主な要因としては法人車が上げられる。1億ウォン以上の輸入車のうち法人名義は4万7338台で、該当価格帯の輸入車販売台数の65.8%を占める。1億5000万ウォン以上の超高価ラグジュアリー車10台のうち8台近くは個人ではなく法人が購入したという話だ。

ロールスロイスの場合、昨年売れた234台のうち213台が法人名義だった。全体の91%を超える。ランボルギーニも403台のうち343台(85%)、ベントレーも775台のうち598台(77%)、ポルシェも8963台のうち5844台(65%)が法人名義であることが分かった。

(後略)



「지난해 '억 소리' 수입차 역대 최대…"10대 중 8대 법인이 샀다"(昨年「億の声」輸入車歴代最大…「10台のうち8台を法人が購入」)」より一部抜粋

輸入高級車がそんなに必要な「法人」って何者でしょうね?はっきり書かれてませんけど、記事の文も端々から「役員や経営陣が私的に利用するために法人名義で買っている」と言わんとしているのを感じます。↑では省略しましたけれど、法人車両とした場合に維持管理費は経費となる点や一定額の税控除が受けられることや、他国では法人車両の私的利用を規制している点に触れています。

法人名義で購入した車両を個人利用すれば業務上横領等にあたるわけですが、韓国は関連規制がずさんで機能していません。それだけ高級車を法人名義で購入して個人用途で利用するというケースが頻発しているということです。

こうした経緯もあって、実はユンさんの公約の一つに「薄緑色ナンバープレート導入」というものがあります。法人用自動車専用のナンバープレートです。他にも、営業用は黄色またはオレンジ、電気自動車は青、外交官車両は濃い青など、ナンバープレートで車の登録分類が一目瞭然になるよう(一般は白)する案です。(6月から導入予定)

ただし、ナンバープレートの色を変えるだけでは単にその車が「法人車」であることを目で見て分かるようにしただけであり、法人名義での高級輸入車購入の障害にはならず実質的な規制とは見難い、と指摘されています。法人車両の私的利用を規制する案の検討も別途必要でしょう。