今年7回の国賓待遇だったユンさん「半導体同盟」を強調するも...「国賓訪問とは何だろう?」という話

ユンさんは今年、13回外遊に出ていてそのうち7回が国賓待遇だったとのことです。そこまで気を付けて見ていなかったのですが、改めて見てみると多いですね。

国賓待遇ってメチャクチャお金が掛かります。日本だと1回に2500万円くらい掛かるとされています。
それだけのお金を掛けて「招待」するわけですから、呼ぶ側はそれなりの「手土産」を要求しているんじゃないでしょうか?果たしてそれに見合う実利が韓国にあったのでしょうか?

つい先日もオランダを国賓訪問していたユンさんですが、帰国のタイミングに合わせて中央日報が結構ショッキングなニュースを報じました(リンク先記事は日本語版なので詳細はそちらで)。ユンさんの訪問前にオランダ側は駐在韓国大使を呼び出して、韓国が求める過度な警護や儀典要求に「懸念」を伝えていたというのです。韓国側からにしろ、オランダ側からにしろ、こんな話が外部に漏れること自体が異例です。

今年を締めくくる外遊にケチが付いたような格好になってしまいましたが、これを受けてか改めて「国賓多すぎね?ただのハデ好きじゃね?(超・意訳)」な記事がありました。記事を書いた人の元々のスタンスがアンチ・ユン政権であることを勘案したとしても、その外交姿勢への批判は一部「最も」なものがあります。

また、今回の国賓訪問でオランダとの「半導体同盟」を強調しているユンさんですが、共同声明の内容や、共同記者会見でのそれぞれの発言から滲み出る「温度差」にも触れています。

 



オーマイニュースの記事からです。

ユン大統領の国賓訪問で起こった奇妙な出来事


ユン大統領が3泊5日間のオランダ国賓訪問を終え15日に帰国しました。この訪問を含め、今年13回目の海外訪問です。国賓訪問で言えば今年だけで7度目です。1月にアラブ首長国連邦を皮切りに、4月に米国、6月にベトナム、10月にサウジアラビアカタール、11月に英国を経て12月にオランダまで国賓訪問行進が続きました。2023年の1年を国賓訪問で始め、国賓訪問で締めくくったと言っても過言ではありません。

ここまでくると、一体国賓訪問とは何だろう、と思わずにはいられません。

(中略)

英国は年にたった2回だけ国賓訪問を受け入れるので国賓訪問のハードルがかなり高いです。言い換えれば入場料がかなり高いということです。ところが、「1号営業社員」を自認するユン・ソンニョル大統領は英国国賓訪問の際、なんと34兆ウォンの投資を約束しました。一方、英国から引き出した投資はわずか1兆5千億ウォンに過ぎませんでした。

(中略)

ちょうどユン大統領のオランダ訪問後の帰国のタイミングに合わせて、これと関連した非常に衝撃的なニュースが流れました。<中央日報>が15日、オランダ政府がユン大統領の国賓訪問10日前にオランダ駐在韓国大使を呼び、過度な警護と儀典を求める韓国政府に抗議したと単独で報じました。

この記事によりますと、警護上の必要を理由に訪問先のエレベーター面積まで要求したことなど、具体的な事例を挙げ不満を示したということです。これに関して外交部は慌てて「招致ではなく協議」と弁明し、大使が呼ばれたことを認め「国を問わず行事儀典に関する詳細事項について常に異見や相違点はある」としました。

(中略)

このようなことが発生した具体的な理由は分かりませんが、アラブ諸国国賓訪問の際に起きた異例の行事(キム・ゴンヒ氏の協定およびMOU署名式出席など)が手掛かりを示唆しているかもしれません。さらに深刻なことに、このような機密の内容が外に流れるほど非常識なことが蔓延している兆候です。こうした内容が招待国の関係者の口から出たとすればそれも問題ですが、韓国側から流れたとすれば政権の掌握力に大きな亀裂が入っているというシグナルだと思われます。

ユン政権は今回のオランダ訪問の意義を「半導体同盟」という言葉で説明しています。ところで、ユン大統領とオランダのマルク・ルッテ首相が発表した首脳会談の共同声明を見ますと、ユン政権が浮き彫りにしようと努力しているだけに半導体同盟」が大きな比重を占めていないことが分かります。

今共同声明は前文と20項目で構成されていますが、半導体同盟と言う用語は12番目に出てきます。「両首脳は半導体バリューチェーンにおいて両国の特別な相互補完的関係を認識し、政府、企業、大学をまたぐ半導体同盟構築への意思を再確認した」という部分ですが、それも韓国政府が説明するように協力関係から同盟関係に格上げする内容ではなく、昨年11月のオランダ首相訪韓の際の合意内容を再確認するという表現です。

また、共同声明後に開かれた記者会見でも両国の半導体同盟に関する強調点の違いがはっきりと表れています。ユン大統領は記者会見冒頭発言で「半導体同盟」という単語と共に半導体が入る用語を10回も使いました。一方、ルッテ首相は両国の経済協力の一例として半導体産業」という単語をたった1回だけ用いました。むしろオランダ側はウクライナに対する韓国の軍事支援や両国間の国防協力にさらに関心を寄せている様子でした。

外交は国内政治の延長です。国内政治がうまくいってこそ外交もうまく機能することができます。

(中略)

このような点で国内政治がメチャクチャな状態で華麗な儀典と待遇にだけ気を遣うユン・ソンニョル政権の外交は最初から失敗を内包している言っても過言ではありません。「中身の無いハリボテ」で締めくくられた今回のオランダ国賓外交は、そんな外交の代表事例として記録されるのに遜色ありません。



オーマイニュース「윤 대통령의 국빈 방문에서 일어난 이상한 일들(ユン大統領の国賓訪問で起こった奇妙な出来事)」より一部抜粋

国賓訪問とは何だろう?と思わずにいられない」...同感です。帝の行幸か何かと勘違いしてませんでしょうか?