昨年第3四半期末時点で韓国の多重債務者は450万人...うち64万人はDSR100%以上という話

日本で「多重債務者」というと「複数箇所から借入を行っている人」との意味になるようで、具体的に何カ所以上という規定は無いようです。
韓国はこれが「3ヵ所以上」と規定されています。なぜかは分かりませんが。

で、この3ヵ所以上から融資を受けた「多重債務者」が昨年の第3四半期末基準で歴代最大の450万人と集計されたそうです。

 



ニュース1の記事からです。

多重債務者450万人「歴代最多」...所得より元利金が多い借主は64万人


(前略)

12日、韓国銀行が国会企画財政委員会所属ヤン・ギョンスク共に民主党議員に提出した「多重債務者家計貸出現況」によると、昨年第3四半期末に国内家計貸出多重債務者は450万人と集計された。多重債務者とは、3ヵ所以上の金融機関から融資を受けた借主を意味する。

第3四半期の多重債務者は前四半期(448万人)より2万人増え、歴代最多水準を記録した。多重債務者が全体家計貸出者(1983万人)に占める割合も22.7%で史上最大水準を記録した。ただ全体の融資規模と1人当たりの平均融資額は、それぞれ568兆1000億ウォンと1億2625万ウォン*1で、前四半期よりそれぞれ4兆3000億ウォンと160万ウォン減少したことが分かった。

多重債務者の返済能力も限界に達したものと見られる。多重債務者の平均延滞率(1ヵ月以上元利金を返済できなかった融資の割合)は昨年第3四半期末基準で1.5%と推定された。これは2019年の第3四半期(1.5%)以来、4年ぶりの最高水準だ。

彼らの平均総負債元利金償還比率(DSR)は58.4%で、前四半期(61.5%)より3%ポイント近く低くなった。しかし依然として月所得の60%ほどを貸出元利金償還に使っているだけに家計事情は改善していないだろうという分析が出ている。

(中略)

多重債務者の4人に1人はDSRが70%を超え、64万人は100%を上回った。彼らは返済しなければならない元利金が、稼ぐお金より多いという意味だ。

全体家計貸出者に対象を広げることになれば、DSRが70%を超えた借主は279万人に達する。

(後略)



ニュース1「다중채무자 450만명 '역대 최다'…소득보다 원리금 많은 차주는 64만명(多重債務者450万人「歴代最多」...所得より元利金が多い借主は64万人)」より一部抜粋

DSR100%って、どうやって生活するんでしょう?返済利子と生活費を新たに借金して工面するんでしょうか…?想像力が乏しく、この辺りがどうもピンと来ません。


*1:原文「1억2625만명」。これは「1億2625万名」と訳す。しかしこれだと韓国の人口を超えるし、前後の文脈からここは1人当たりの平均融資額の話のはずなので「1억2625만원(1億2625万ウォン)」の間違いと思われる。