ストレスDSR、最大1.5%導入の話

今月26日から住宅ローンにストレスDSRが段階的に導入されることになるそうです。
変動金利制の場合は最大の1.5%、その他固定制や混合型は少し適用金利が下がります。
家計債務を抑える狙いがあるんでしょうが...DSRを適用しないローンもまだあるので、どの程度効果があるかは不明です。逆にストレスDSR適用前の駆け込み需要で家計債務が逆に増える、なんて可能性もあったりして。

 



マネートゥデイの記事からです。

「住宅ローン1億ウォン少なくなる」年収1億ウォンの会社員にストレスDSRを適用した場合


(前略)

23日、金融当局によると、26日から銀行圏の住宅ローンに初めてストレスDSRが導入される。変動金利貸し出しや3年あるいは5年など、一定期間固定金利を適用し、その後変動金利に転換する混合金利貸し出しを受けた借主の貸出限度が縮小される。新規で住宅ローンを受けたり、他の銀行の融資に乗り換えるか、再約定の際にストレス金利が上乗せされる。ただ、同じ銀行で金利の低い融資に乗り換えたり、再約定をする場合には今年末まではストレス金利が適用されない。

(中略)

26日の初施行日に適用されるストレス金利は1.5%に策定された。変動金利融資を受けたなら、1.5%を全て反映しなければならず、混合型は最大60%である0.9%が適用される。

(中略)

変動金利貸出の金利が年5%ならストレス金利1.5%の25%にあたる0.375%を加算し、年5.375%基準で1年返済しなければならない。

(中略)

例えば26日以降、年間所得1億ウォンの会社員が変動金利の住宅ローンを受ければ貸出限度が従来の6億6000万ウォンから6億3000万ウォンへ3000万ウォン減る。今年下半期に融資を受ければ6億ウォンで6000万ウォン減り、来年は5億6000万ウォンで従来対比1億ウォン減る効果が発生する。

6月からは銀行圏の信用融資にもストレスDSRが適用される。満期5年未満の1億ウォン超過融資が対象だ。貯蓄銀行、相互金融圏など第2金融圏は今年下半期の住宅担保貸出から新しい規制が適用され、来年は金利が変動する全金融圏の全ての貸出が適用対象になる。

(後略)



マネートゥデイ「"주담대 1억 덜 나와" 연봉 1억 직장인, 스트레스 DSR 적용했더니(「住宅ローン1億ウォン少なくなる」年収1億ウォンの会社員にストレスDSRを適用した場合)」より一部抜粋

韓国では変動制金利が人気だと聞きます。
ストレスDSR適用で適用金利が低い固定金利への乗り換えが進むのではないか、と見られています。それ以前にローンの乗り換えが出来るのか?は疑問ですが...。


ところで、記事で取り上げた例が「年収1億ウォン」の時点で、なんというか現実からちょっと乖離しているような気がしなくもありません。

というのが、最近韓国で起こっている専攻医の集団辞職に関連して、彼らの「年収」が2億~3億ウォンで世界最高水準という話が外信(NYTだったかな?)で報じられたらしいのです。
それに反論する形で、医師免許を持つ現職の国会議員が現役医師兼大学教授だった2018年の納税書類を公開しました。そこから年収が1億285万3511ウォンと分かりました(納税後の所得は9017万1640ウォン)。
当時38歳。総合病院での専門医と大学での専任教授、専門職のダブルワークで働いていた人の年収が約1億ウォンです。これって一般的じゃないですよね?