高齢者の半分が「貧困」...特に農漁村部の女性の割合が高いという話

韓国でよく話題になる高齢者の貧困問題ですが、年齢別・地域別・性別による細かいデータが集計されました。
年齢別では年齢が上がるほど貧困率は高くなり、地域別では都市部より農村・漁村部の方が貧困率は高くなり、男性より女性の方が高い、という結果になりました。
一番差があったのは「都市部に居住する男性」と「農漁村部に居住する女性」で、その差は約22%。

この手のニュースはたびたび報じられますが、報じられるだけで特に対策や支援などはイマイチ進んでいない印象です。日本でもよくあることですが、データ化して問題を「認識」した時点で妙に安心してしまう、そんな感じでしょうか?

 



聯合ニュースの記事からです。

高齢者の半分は「貧困」...年金を合わせても可処分所得は年804万ウォンのみ


韓国の高齢者の半分が貧しいことが分かった。貧困老人の中には女性と首都圏居住者の割合がより高かった。

保健福祉部は8日、第1次統計・行政データ専門委員会を開き、このような内容の「社会保障行政データで分析した韓国貧困老人の特性」について議論すると7日に明らかにした。

(中略)

「基準中位所得の50%以下」に該当する貧困老人のデータを分析した結果、性別分布(可処分所得基準)は女性60.3%、男性39.7%であることが分かった。

(中略)

貧困老人の地域別分布では首都圏居住者が39.6%で最もおおかった。続いて慶尚圏居住者が全体の30.5%、全羅圏居住者が13.4%だった。

彼らの可処分所得水準は貧困ではない老人より1000万ウォンほど引くかった。非貧困老人の年間可処分所得が1797万ウォンであるのに対し、貧困老人の年間可処分所得は804万ウォンだった。

年金・社会保障費を除く貧困老人の所得は年平均わずか135万ウォンしかなく、事実上大部分の所得が国家から出ていることが把握された。

貧困老人が全体老人人口に占める割合は可処分所得を基準に45.6%だった。性別で見れば女性老人貧困率49.0%で、男性貧困率41.2%より8%ポイントほど高かった。

(中略)

社会保障行政データによれば年齢阿高くなるほど貧困率も上昇する傾向を示したが、可処分所得を基準に初期老人である60~69歳の貧困率が35.0%で最も低く、年齢帯により高くなり80歳以上では56.5%が貧困老人だった。

地域別の高齢者人口対比貧困老人の割合を計算してみると、農漁村地域が最も高かった。農漁村老人貧困率可処分所得基準で57.6%であり、中小都市が47.0%、大都市42.1%の順だった。

性別・地域別の老人貧困率を合算して把握した結果、「女性であり農漁村に居住する場合」では「男性であり大都市に居住する場合」より貧困率22.6%ポイント高いことが分かった。



聯合ニュース「노인 절반은 '가난'…연금 합쳐도 가처분소득 연 804만원뿐(高齢者の半分は「貧困」...年金を合わせても可処分所得は年804万ウォンのみ)」より一部抜粋

日本人はホンネとタテマエが~、みたいに言うコメントを極々たまぁ~に見かけます。一時期ほどではありませんが、それでも日本人には「裏表がある(=信用できない)」のようなニュアンスの意見を言う人はそれなりに居ます。

ですが、私に言わせれば韓国人だってたいがいです。敬老精神が完全に「タテマエ」になってしまっています。
日本人がホンネとタテマエを使い分けるというのなら、韓国人はホンネと道徳という名のタテマエを使い分けている...そんな気がします。
彼らがよく「~でなければならない」調の文体を使うのは、それが表向き「そうであるべき」タテマエだからではないでしょうか。