韓国バッテリーメーカーの工場稼働率が前年比20%以上急落している話

欧州で電気自動車市場が低迷していることに伴い、韓国のバッテリーメーカーの稼働率が、前年同期比20%p以上の稼働率低下となったそうです。

 



東亜日報の記事からです。

欧州発の電気自動車市場の低迷…韓国バッテリーメーカーの稼働率が50~60%台に急落


(前略)

15日、バッテリー業界によると、LGエネルギーソリューションは第1四半期の国内外事業場の平均稼働率57.4%だと公示した。LGエネルギーソリューションの昨年第1四半期の稼働率は77.7%だ。1年間で20%ポイント以上の稼働率が低下した。LGエネルギーソリューションの昨年の全体稼働率は69.3%で、下半期(7~12月)に入って稼働率が下落傾向を示した。

(中略)

SKイノベーションは、第1四半期のSKオンのバッテリー事業の平均稼働率69.5%だと明らかにした。昨年第1四半期(96.1%)より30ポイント近く急落したのだ。昨年の全体稼働率は87.7%だった。

バッテリー企業の稼働率が急落した原因は電気自動車の需要が低迷したためだ。電気自動車の需要が期待ほど急速に伸びなかったため、グローバル完成車メーカー各社が在庫調整に乗り出し、バッテリーの注文を減らしたのだ。完成車メーカー各社は、当初の契約分より実際の注文量が減ると、バッテリーメーカー各社に補償金まで支給する状況だ。バッテリー業者の立場では一回限りの補償金を受け取ることはあるが稼動率が下がれば長期成果に影響を及ぼすので大きな負担になる。原材料費のような変動費が減っても工場設備の減価償却、不動産賃借料など固定費は引き続き発生するためだ。

バッテリー企業各社の業績も悪化した。SKオンは第1四半期に3315億ウォンの営業損失を出し、9期連続赤字を出した。LGエネルギーソリューションは前年比約75%減の営業利益(1573億ウォン)を上げた。米政府から受け取った先端製造生産税額控除(AMPC)1889億ウォンを除けば赤字だ。サムスンSDIの営業利益は前年比約29%減の2674億ウォンだった。

市場の低迷は第2四半期(4~6月)にも続く見通しだ。欧州の需要が依然として低迷している上、米国の燃費規制と欧州排気ガス規制が緩和され、グローバル電気自動車市場の長期成長見通しも従来の期待値より下方修正された。ただ、完成車メーカー各社の新車発売やESS事業の受注などが期待される下半期には、稼働率が反騰する可能性があるという見方が出ている。

(後略)



東亜日報「유럽발 전기차 시장 침체… 韓 배터리업체 가동률 50∼60%대 급락(欧州発の電気自動車市場の低迷…韓国バッテリーメーカーの稼働率が50~60%台に急落)」より一部抜粋

韓国のバッテリー企業Top3はサムスンSDI、LGエネルギーソリューション、SKオンの3社です。記事の中ではかサムスンSDI稼働率に触れられていませんけれども、影響が無いということはないでしょう。

最近、外信の記事でもトヨタの「全方位戦略」を肯定的に見直す記事が増えてきていますので、世界的に電気自動車に対して以前ほど無条件Welcomeの気配ではなくなってきたように思います。
ですから、電気自動車の不振というのは確かにあるのでしょうけれど、それと同時にそれだけで片付けてしまっていいのか?とも少し思います。

これは半導体のときも同じなんですけれども、「中国」という競争国による影響は一切見ようとしないんですよね。半導体、バッテリー共に「超技術格差」という言葉一つで片づけてしまう傾向がありますが、過去には液晶ディスプレイで似たようなことがありました。韓国が「技術格差」で上回っていると言っていたのに、数年後にはシェアが逆転していました。
同じようなことがバッテリーで起こらないとは限りません。しばらくして需要が「回復」したときに分かるでしょうか?