「韓国は世界証券市場と逆行している...明確な理由は分からないが、看板企業の業績は不振」という話

先週あたりは、韓国経済は「中国と連動しているから」という見方が報じられたりもしていましたが、その中国(+香港)が少し持ち直してきても、韓国だけは依然として下げています。

韓国の証券関係者らは「明確な理由が分からない」と首を傾げているそうです。でも、サムスンやSKなどの韓国を代表する看板企業の去年の第4四半期の業績は、お世辞にもいい物とは言えませんでした。
もう単純に「韓国が景気悪いだけ」と見た方が良いんじゃないか、そんな気もします。

 



The Factの記事からです。

海外は「ゴルディロックス」...コスピだけ「1月の悪夢」はなぜ


(前略)

29日、韓国取引所によると前日取引(26日)基準のKOSPIは今年に入って6.66%急落した。昨年の最終取引日(12月28日)に2665.28で取引を終えた指数は、2400台(26日、2478.56)まで下落し、3日から12日までは8営業日連続下落で締め切られるという記録で、1年8ヵ月ぶりに史上最長下落の汚名を得た。

1月のコスダック指数も振るわなかった。今年に入って3.39%下がったコスダックは、年明けのKOSPIの低迷の流れにも関わらずやや弱気の保ち合いを保ったが、先週だけで6.4%下がり835台まで下がった。

特に国内証券市場の1月低迷は、世界証券市場と逆行する流れであり疑問を抱かせる。ニューヨーク証券市場は一部の専門家たちの懐疑的な見方にも、ウォール街アナリストたちの「ゴルディロックス(景気が過熱でも冷却でもない適切な状態)」進入展望に、S&P500指数が5営業日連続で史上最高値を更新した。

(中略)

年明けにマイナス収益率で韓国より低い収益率を続けていた香港と中国も、中国政府の大規模証券市場浮揚策発表などを受け、急反騰を見せている。3年ぶりに再び逆成長を記録したドイツも、最近上昇傾向を見せている。ユン・ソンニョル大統領が2日、韓国取引所で開かれた「2024年度証券・派生商品市場開場式」で「コリア・ディスカウト(韓国証券市場の低評価)」を解消しなければならないと言及し、金融投資所得税(金投税)を廃止し、少額株主利益向上のための商法改正などを推進する、という方針を明らかにしたことも国内市況が良くないということを代弁している。

証券業界や専門家は、国内証券市場の1月の低迷について明確な原因を見つけにくいと口を揃える。金利や為替レート、企業実績、フローバル主要指標などによって証券市場の方向が決定されなければならないが、特に韓国だけが世界市場と逆行する傾向を見せているためだ。

ただ、サムスン電子、SKハイニクスなどが昨年第4四半期の市場期待値を下回った実績を発表し、昨年の証券市場に活気を吹き込んだエコプロ、LG、ポスコグループ株などが2次電池業況悪化の見通しに、年初大きく価格調整が入り看板企業の不振が全般的な証券市場悪化の原因と上げる人も居る。

また、年明けに世界証券市場で注目されるセクターに分類されたAIと製薬・バイオと関連して、NAVERやカカオ、サムスンバイオロジックスとセルトリオンなどが下方圧力を持ちこたえ強保合を見せたが、弾みを付けられる材料が無かったことも原因の一つに挙げられる。昨年、好業績を上げた現代自動車や起亜自動車などの自動車関連株も、昨年末の上昇幅を1月に入って返上し、ゲームやエンターテインメント関連株も新安値を更新し、低迷の泥沼を続けている。

1月のコスピ投資家別の推移を見れば、機関の売り越しが指数を引き下げたものと分析される。機関は今月2日から26日まで計6兆7000億ウォンほどを単独で売り越した。機関の中では年明けにリバランスを断行した証券会社など金融投資会社が2兆2000億ウォン程度を売り越し、収益を出さなければならない年金基金も1兆ウォン程度を売り渡し、証券市場の下落傾向に力を加えたものと分析される。

(中略)

結局、証券市場の流れが改善されるためには企業の基礎体力のほかにも需給が後押しされなければならないのが大方の見方だ。低価格買収傾向を続けている個人とは異なり、1月に入って物量を投げた海外勢と機関の売り越しを減らさなければならないという解釈だ。

(中略)

キム・ヨンファンNH投資証券研究員は「通貨政策や経済指標の方向性は市場予想を大きく外れないものと見られ、株価の動きを実績が決定する公算が大きい」として「ビッグテックの良好な実績発表に力づけられた韓国株式市場の制限的な反騰様相を予想する」と展望した。

(中略)



The Fact「해외는 '골디락스'...코스피만 '1월 악몽' 왜(海外は「ゴルディロックス」...コスピだけ「1月の悪夢」はなぜ)」より一部抜粋

記事内で太字にしておきましたが、グローバル証券市場の方向感がどうであれ、肝心の韓国企業の業績が悪いんですから、あがるわけないと思うんです。
海外、主に米国のテック企業が上がってるんで、それにともなって取引関係にある韓国企業も上がらないとおかしい、そういう理屈なんでしょうけど...実際、業績が付いてきてませんもんね。