【バンダーさん】「韓・日国民性の格差:脱保守 vs. 強保守化」の話

趙甲濟ドットコムよりバンダービルドさんのコラムから「韓・日国民性の格差:脱保守 vs. 強保守化」です。

韓・日国民性の格差:脱保守 vs. 強保守化

万一、2022年3月大統領選で保守性向の人物ではない別の人物が大統領に当選した場合、韓国の脱保守化はさらに加速する他無い。


過去に比べ、韓国と日本の間の経済格差はかなり縮小した。しかし、国民性の格差はなかなか縮まらない状態だ。国民性の辞典的定義を見ると「一国家の構成員に共有する人格および行動様式」と出てくる。国民性を国別に計量化(スコアリング)することは難しい。しかしおおよそのレベル(高低)は見当が付けられる。


通常、先進国の国民の場合、国民性が高いと見られる。教養と知識、バランス感覚などで形成された人格が思いやりと寛容、節制などの水準の高い行動を生むためである。このようなことから、21世紀に相応しくない狂牛病煽動に振り回され、隣国を中傷する悪趣味に未だに没頭している今日の韓国は先進国の国民性とはかなり距離があると考えられる。


韓国が煽動によく弄ばれ、隣国を中傷して陥れることに熱心な理由は簡単だ。煽動に弄ばれていることと、隣国を中傷し、陥れることが「品位のない行動」に当たるという覚醒(悟り)を引き起こすほどの最低限の教養と知識、バランス感覚などを備えていないからである。俗に言う「教養無く無知にして」というやつだ。


有権者の投票性向を見ても韓国国民の国民性が確かに低いことがすぐに分かる。この点は日本の有権者の投票性向と比較すると克明に表れる。日本の国会は両院制で、参議院衆議院がある。アメリカの上下院に似ている。参議院は242人の定員で任期6年、3年に一度の選挙で議員の半分ずつを交代させる。


韓国の国会議員に該当するのは衆議院で任期4年である。衆議院は任期中に解散し、再び選挙をする場合が多い。最近の20年の韓・日両国の国会議員選挙の結果を見てみよう。2000年以後、日本の国会議員(衆議院)選挙結果は次の通りである。


2000年6月25日 衆議院選挙結果(総議席数480席、比例代表含む)

-自民党 233席(総議席数の49%占有)

-民主党 127席(総議席数の26%占有)


2003年11月9日(総議席数480席)

-自民党 237席(総議席数の49%占有)

-民主党 177席(総議席数の37%占有)


2005年9月11日 衆議院選挙結果(総議席数480席、比例代表含む)

-自民党 296席(総議席数の62%占有)

-民主党 113席(総議席数の24%占有)


2009年8月30日 衆議院選挙結果(総議席数480席、比例代表含む)

-自民党 308席(総議席数の64%占有)

-民主党 119席(総議席数の25%占有)


2012年12月16日 衆議院選挙結果(総議席数480席、比例代表含む)

-自民党 294席(総議席数の61%占有)

-民主党 57席(総議席数の12%占有)


2014年12月14日 衆議院選挙結果(総議席数475席、比例代表含む)

-自民党 291席(総議席数の61%占有)

-民主党 73席(総議席数の15%占有)


2017年10月22日 衆議院選挙結果(総議席数465席、比例代表含む)

-自民党 284席(総議席数の61%占有)

-民主党 55席(総議席数の12%占有)



最近20年間の内、わずが3年('09.8〜'12.12)だけ民主党が多数党を占めただけで、ほとんどの期間を保守政党自民党が多数党を維持している。特に2012年以降では民主党が事実上の群小政党レベルに転落し、自民党が他の追従を許さない独走状態となっている。


多数党の総裁がそのまま国家リーダー(総理)になる法規により、日本は保守性向の国家リーダー(総理)が引き続き日本の未来を率いることになる。実際、日本は自民党ではなく民主党が多数党となって左派性向総理が登場して率いても、国家の存亡そのものには何の影響もない。それでも日本国民(有権者たち)は徹底して保守政党である自民党に票を投じている状況だ。


民主党がしばらく多数党になれたのはポピュリズム公約のお陰だった。例を挙げると、中学生以下の子ども1人に対し、毎月2万6000円の養育手当を支給するという公約が代表的である。この場合、中学生の子どもが3人なら年間100万円近いお金(93万6000円)が支給される。多数党になった民主党は、到底公約を継続できなくなり、金額を半分(1万3000円)に下げて一時的に施行した。


あわせて高速道路通行料の完全無料化という公約もあったが、結局守られなかった。日本国民が抱えるのは、各種ポピュリズム公約履行のための増税だった。結局、民主党は執権2年も経たない2011年7月21日に「選挙時の公約が実際には実現の可能性をきちんと計算していなかった。国民に謝罪する」と述べ、対国民謝罪をせざるを得なかった。


民主党の無能とポピュリズムの傾向に気付いた日本国民は、それ以後に行われた3度の国会議員(衆議院)選挙で徹底的に民主党に背を向け、保守政党自民党に票を入れた。今回2021年11月に予定された国会議員選挙でも、自民党の圧勝が予想される。9月6日、共同通信政党支持率調査で自民党は46%の支持率で、12%水準に過ぎない民主党を4倍も圧倒している。今回の選挙で自民党がまた多数等になれば、自民党総裁が引き続き国家リーダー(総理)になり、日本を率いることになる。


2000年以後、韓国国会議員選挙の結果は次のとおりである。


2000年4月13日(総議席数273席、比例代表含む)

-ハンナラ党 133席(総議席数の49%占有)

-新千年民主党 115席(総議席数の42%占有)


2004年4月15日(総議席数299席)

-開かれたウリ党 152席(51%占有)

-ハンナラ党 121席(40%占有)


2008年4月9日(総議席数299席)

-ハンナラ党 153席(51%占有)

-統合民主党 81席(27%占有)


2012年4月11日(総議席数300席)

-セヌリ党 152席(51%占有)

-民主統合党 127席(42%占有)


2016年4月13日(総議席数300席)

-共に民主党 123席(41%占有)

-セヌリ党 122席(41%占有)


2020年4月15日(総議席数300席)

-共に民主党 180席(60%占有)

-未来韓国党 103席(34%占有)


最近20年、6回行われた国会議員選挙で保守政党が多数党を占めたのは半分に当たる3回だった。日本ではますます保守政党の独走が著しい一方で、韓国はますます保守政党が衰退の様相を呈している。


最近の2020年の国会議員選挙で保守政党議席占有率は30%台という最悪の状態に陥落し、逆に共に民主党議席占有率は60%という圧倒的な数値を記録した。日本が明確な「保守」の様相を呈しているのに対し、韓国はこのように「脱保守」という正反対の道を歩んでいる最中である。


万一、2022年3月大統領選で保守性向の人物ではない別の人物が大統領に当選した場合、韓国の脱保守化はさらに加速する他無い。韓国の全体主義国家化、あるいは集団統制国家化の姿がもう馴染みの薄いものではなくなるだろう。その状態でもし内部的悪材(家計負債、失業率など)と外部的悪材(グローバル経済の悪化など)が重なり、リーダーのポピュリズムまで加わると、韓国の「ベネズエラ化」はもはや遠い国の話ではない。


ここに安保問題まで加わることになれば、状況はさらに暗澹たるものになる。韓国国民がもし正気に戻るなら日本以上に保守政党に投票すべきだ。韓国のいわゆる「進歩」や「左派」勢力は米国や欧州、日本などの暇な国の「進歩」や「左派」勢力とは性格が全く異なるからだ。暇な国の場合、彼ら(進歩、左派)はいくら政権を握っても彼らは自国の利益に決定的な影響を及ぼさない。だが韓国の場合は、亡国まで覚悟しなければならない切迫した状況になる。


建国以来、韓国の保守政党が今のように衰退したのは初めてだ。一言で言うと、韓国は今、かつて経験したことのない道を歩んでいるところだ。2022年の大統領選で保守が敗れる場合、国家権力を動員した「強制的脱保守化」の様相を呈する可能性が高い。公権力によって保守勢力が耐え難い精度と規範が続々と導入され、保守の種が枯れている社会構造が形成されるだろう。


これは国家権力が主導する一種の愚民化だと見ることができる。ただでさえ外見(経済規模)に比べて貧弱な知識と教養水準を見せる今日の多くの韓国人らを相手にこのような愚民化を試みるのはそれほど難しいことではない。狂牛病騒動の前歴や隣国を中傷して陥れようとする今日の韓国人のやり方を考えるとなおさらだ。


国家の未来がどうなろうと何の政党でも投票して米軍を占領軍と公言する人物に歓呼を送るのは、どこの誰でもない。今日、多くの韓国人が自ら好んでそうしている。


日本の国民はポピュリズムを徹底的に審判し、ますます保守政党に投票する。つまり「強保守化」の様相を呈している。ところが逆に、韓国国民はますます保守政党からそっぽを向き、ポピュリズム追従者などに歓呼を送る。「脱保守化」の様相がはっきりしている。韓国と日本の国民性はこのように「極と極」だ。日本国民は未来を見ることができ、韓国国民は未来ではなく迷夢をさまよっている最中だ。誰が見ても今日の韓国と日本の間の国民性格差は雲泥の差と言える。



趙甲濟ドットコム「韓·日 국민성(國民性) 격차: 脫보수化 vs. 强보수化(韓・日国民性の格差:脱保守 vs. 強保守化)」より

残念ながら自民党が今第一党なのは自民党が大多数に積極支持されているからではなく、野党があまりにも不甲斐ないからなんですけどね。