昨日の参院選は与党の圧勝でした。
韓国でも昨夜の開票速報から関連報道が集中的に行われています。注目されているのはやはり「改憲勢力」についてです。
今回改選の125議席中、自民公明の連立与党で76(63+13)議席。非改選と合わせて146議席です。
これだけだと憲法改正に必要な3分の2(166)には足りませんが、維新と国民も改憲派の政党のためそれらを合わせると177議席が改憲派となります。
一部メディアでは最大派閥だった安倍派の影響力が低下する中で「穏健派」の岸田さんがいよいよ自分のカラーを出していくのでは?(韓国と仲良くしたがるのでは?)との分析(願望)記事も出していますが、少なくとも改憲については岸田さんは安倍さんの意志を継ぐことを明言しています。
国民日報の記事からです。
岸田「安倍首相の意志継ぎ改憲難題を解決する」
日本の参議院選挙で自民党の勝利を導いた岸田文雄総理が11日、「安倍晋三元総理の意向を受け継ぐ」と憲法改正の意志を示した。
岸田総理は同日午後、東京自民党本部で開かれた記者会見で「安倍元総理が情熱を注いできた(北韓による日本人)拉致問題や憲法改正など、自身の手で果たせなかった難題を(私が)解決していく」と述べた。
岸田総理は、早期改憲の意志を重ねて明らかにした。そして「できるだけ早く(改憲案を)発議するために努力する」とし、「国会で与野党間の議論が活発に行われることを期待する」と述べた。
憲法改正、防衛費増額、敵基地攻撃能力保有など自民党の防衛関連公約推進は今回の参議院選挙勝利で弾みがつく見通しだ。
(中略)
自民党と連立与党の公明党、野党の日本維新の会と国民民主党の4政党は前日行われた参議院選挙で177議席を確保した。改憲発議要件である全体議席の3分の2(166席)を超えた。これら4政党はいずれも自衛隊を憲法に明記する改憲に肯定的な政党に分類される。
岸田総理はこの日の記者会見で「日本の防衛力を5年内に根本的に強化する」とも強調した。
自民党は公約集に「北大西洋条約機構(NATO)加盟国の国防予算国内総生産(GDP)比2%以上の目標も念頭に置き、来年から5年以内に防衛力の根本的強化に必要な予算水準の達成を目指す」と指摘している。
(後略)
国民日報「기시다 "아베 의지 이어 개헌 난제 풀어내겠다"(岸田「安倍首相の意志継ぎ改憲難題を解決する」)」より一部抜粋
韓国メディアは散々「選挙が終われば〜」と言っていました。いざ選挙が近付くと聞こえなくなってきましたが、そうしたトーンダウンは別に珍しくなかったりします。
しかし今までの前提は「岸田総理は韓国との関係を改善したがっている。選挙が終われば自分のカラーを出してくる」でした。期待通り選挙は圧勝だったのですから、この前提で行くのなら韓国にとって都合が良いはずです。
でも与党が圧勝すると同時に改憲の実現可能性も高まってしまいます。日本の改憲=「軍国主義の復活」「戦争のできる国」との認識です。
あっちを立てればこっちが立たず。常になんとか自分たちに都合よく解釈しようとしてきたおかげで、現実に追い付かれると辻褄が合わなくなります。
結局の所、関係改善のためにはまず韓国が動かねばならないんですけど「韓国は何もしなくて良い」がデフォになっちゃってますから難しいでしょうね。