平行線の日韓外相会談の話

四ヶ月ぶりの外相会談が行われましたが、相変わらずの平行線だったようです。

会談時間は約50分、お互い通訳を通していますからその時間を差し引いて約25分、それぞれの持ち時間は10分ちょっと、といったところでしょうか。

挨拶をしたら、本当に自分たちの主張を繰り返すくらいの形式的な会談でしかなかったものと思われます。

韓国日報の記事からです。

輸出規制、過去史..依然として接点見いだせない韓日関係


韓国と日本の外相が四ヶ月ぶりに顔を合わせたが議論は平行線を辿った。今回も日本の輸出規制撤回と過去史問題など、長年の争点をめぐり両国はまったく歩み寄ることができなかった。


(中略)


チョン・ウィヨン外交部長官は23日(現地時間)、米ニューヨークで茂木敏充日本外相と会い、約50分間意見を交わした。両者はこの席で韓半島非核化に必要な韓日および韓米日3ヵ国の強力を継続していくことで一致した。チョン長官が「韓半島の完全非核化と恒久的平和定着のため南北強力と対話、関与が重要だ」と強調すると茂木外相は「韓半島平和プロセスの実質的進展を目標に協力を持続する」と応えた。


(中略)


問題は両国の懸案だ。韓日外相は今回の会談でも輸出規制の撤回や日本軍慰安婦被害者、強制徴用などの過去史問題に対して克明な温度差を見せた。チョン長官は両国が努力と協議を通じて過去の解決策を講じなければならない、と強調した。一方、茂木外相は解決策作りの責任は韓国政府にある、という従来の立場を繰り返した。日本は1965年の韓日請求権協定と2015年の韓日慰安婦合意によって過去の争点は全て解決されたお主張している。


両外相の対面会談は今年4月、英国ロンドンで主要7ヵ国(G7)外相会議に出席して以来、4ヶ月ぶりだ。日本は当時、韓国裁判所の慰安婦被害者判決と強制動員被害者関連の最高裁判所の判決を問題視した。これに対し、チョン長官が「日本側の正しい歴史認識なしには過去史問題は解決できない」と答え、折衷案作りに失敗した。


韓国日報「수출규제, 과거사.. 여전히 접점 못찾는 한일관계(輸出規制、過去史..依然として接点見いだせない韓日関係)」より一部抜粋

両国が努力と協議を通じて出した解決策が日韓請求権協定と慰安婦合意なんですけど...それについてはどう思っているんでしょう?

韓国政府に対して公式見解としてどう位置付けているのか、一度日本政府は問い合わせてみてもいいかもしれません。

訴訟判決という時限爆弾を抱えているのはあちらさんなので放っておけ、という考えもあるでしょうけれど、問題を認識していながら何もしなかった不作為を責められるのも面白くないです。日本側が何を問題視していてそれに関する韓国側の見解を把握しようと努める姿勢くらいは見せておくべきかな、と思います。