コロナの累計感染者数が1000万人を超え、医療労組が医療崩壊の危険性と人材拡充や労働環境改善を訴えています。ユンさんの執務室の前で。
次期政権の政策課題に医療人材の拡充を入れるよう求めたものだそうです。
今後を見据えて継続的に政策として取り組むべき、というのは分かります。けれど、就任まで一月半以上ある、現時点で実権の無い次期大統領に訴えるのでは遅くないですか?今現在の医療逼迫は解決しないと思うのですが...。
ソウル新聞の記事からです。
「感染医療者が感染者を診療」..累計感染者1000万人時代、医療開崩壊の証言
(前略)
保健医療労組は23日、ユン・ソクヨル次期大統領の執務室があるソウル鍾路区トンウィドン大統領職引き継ぎ委員会事務室の前で現場労働者証言大会を開き「医療人材拡充を新政府の国政課題に採択し、公共医療を拡充せよ」と引き継ぎ委員会とコロナ非常対応特別委員会に要求した。
(中略)
証言大会では慢性的に指摘されてきたが、拡散傾向によってさらに深刻になっている医療人材不足問題が再び浮き彫りになった。コロナ19専担病院の釜山医療院のチョン・ジファン支部長は「在宅治療基調に転換し、認知症、床ずれ、透析など集中管理と治療が必要な重症入院患者の割合が高くなった」とし「25人の重症患者を4人の夜間看護師が担当するなど人員不足が深刻で看護師たちが食事を諦めたり、症状が現れても検査をためらう」と述べた。
(中略)
防疫当局は医療の空白が深まると、先月にはコロナ19に感染した医療関係者は3〜5日だけ隔離した後、再び現場に復帰できるよう例外指針を設けた。隔離病棟や陰圧病室など、感染者を治療できる施設の不足問題も取り上げられた。
(中略)
公共病院ソウル西南病院キム·ジョンウン支部長は「在宅治療中に乳児が死亡した後、政府は小児応急センターを増やすと言ったが、まだ深夜に12カ月未満乳児が診療できる所はない」とし「泣き叫びながら電話をする子どもの母親にどこも案内することができないお手上げの心境だった」と伝えた。
労組は証言大会直後、引継ぎ委側に「9·2合意書」を渡した。9·2合意書は昨年、保健医療労組と保健福祉部がコロナ19対応体系を補完するためにまとめた合意書で、責任医療機関の運営、感染病対応体系の構築などの内容を盛り込んでいる。
ソウル新聞「"확진 의료인이 확진자 진료"..누적 확진자 1000만 시대, 의료계 붕괴 증언(「感染医療者が感染者を診療」..累計感染者1000万人時代、医療開崩壊の証言)」より一部抜粋
コロナ初期の頃、確かスペインで似たような事例がありました。医者がコロナに感染しても診察を続けざるを得ない、というような内容だったと思います。
感染拡大による医療関係者への大きな負担と彼らの献身的な姿勢を伝える内容だったのですが、正直それを読んで「そこからさらに感染が拡がっているのでは...?」と、どうしても考えてしまったことを思い出しました。