6月に日韓首脳会談があるかも?という話

今年6月にスペインでNATO北大西洋条約機構)の首脳会談が予定されています。先月下旬に米国務長官のブリンケンさんが日本の参加を匂わせる発言をしています。(日本に触れた上で「アジア太平洋の4カ国が参加する」と発言)
日本外務省は「まだ決まっていない」と答えたのみで、それ以降進展は無いはずです。
同じく「アジア4ヵ国」に含まれている韓国は、ソウル新聞によると「招待され、参加を検討している」そうです。残りの2ヵ国はオーストラリアとニュージーランドです。

気が早いもので、両国が会談に参加する前提で「日韓首脳会談」の話が持ち上がっています。

 



聯合ニュースの記事からです。

日本メディア「6月のNATO首脳会談で韓日首脳が初対面する可能性」


(前略)

日本の毎日新聞は「岸田文雄総理とユン大統領が6月29〜30日、スペインのマドリードで開かれるNATO首脳会談に参加する案を検討している」と報じた。

同会議にはNATOメンバー国だけでなく、韓国と日本、オーストラリア、ニュージーランドなどアジア・太平洋の非会員4ヵ国も招聘対象であり、韓日首脳が共に参加すれば初対面接触が行われる。

ただ、毎日新聞は日本政府が依然として韓日首脳会談に慎重な立場だとし、「総理の側近は『(両首脳が)会っても(会議場で)立って話す程度だろう』と予想した」と伝えた。

(中略)

日本では韓日関係の改善に意欲を見せるユン大統領に期待をかけているが、日帝強占期の強制動員労働者と日本軍慰安婦被害者問題などと関連して韓国政府がどのような解決策を出すのかを把握した後に首脳会談をしなければならないという声も出ている。

日本はこれらの問題が2015年の慰安婦合意と1965年の韓日基本条約で解決されたとし「我々が受け入れられる解決策を韓国が持ってこい」という態度を固守している。

佐藤正久自民党外交部会長は「徴用工(日帝強占期強制動員労働者)問題などで日本が受け入れられる解決策を韓国が提示することを待つことが重要だ」とし「それなしに首脳会談をしてはならない」と話したと毎日は伝えた。

自衛隊出身で右翼性向の政治家である佐藤会長は、前日の外交部会で「韓国で政権が変わったためバラ色の韓日関係が待っているという妄想は捨てなければならない」としてこのように主張した。

彼は「両首脳が国際会議に参加した際、立って話す程度の協議は問題ない」としながらも「韓日間の懸案解決策が提示されていない状況で正式会談は将来に禍根を残す」と主張した。

(後略)



聯合ニュース「日 언론 "6월 나토 정상회의서 한일 정상 첫 대면 가능성"(日本メディア「6月のNATO首脳会談で韓日首脳が初対面する可能性」)」より一部抜粋

毎日の報道をそのまま引用しただけなんですけど、ポイントをちゃんと押さえて書かれていると思います。

ただ、省略しましたけれど毎日新聞からの引用ではない箇所で昨年11月のCOP26(気候変動枠組条約締約国会議)の席で岸田さんとバイデンさんが初めて会った2ヶ月後に日米首脳電話会談が行われた事例に触れていますので、すごくすごく控え目に「NATO首脳会談で立ち話した後で首脳会談にステップアップの可能性もゼロじゃない」と言いたいようです。

今までも散々ありましたけれども、各種国際会議に両国が参加するたび、その会合の主たるテーマはそっちのけで「日韓首脳会談の有無」についてだけ注目し大騒ぎしますよね。
6月のNATO首脳会談では間違いなくウクライナ問題が取り上げられるでしょう。しかし就任演説を含めユン政権は具体的な立場を示していません。武器供給についてもロシアの顔色を見て渋っています。この辺りも突かれるでしょうから、まずこっちの心配(準備)をした方がいいのではないでしょうか?