処理水放流で「海面の色が変わった」というフェイクニュースの話

日本関連は相変わらず「処理水」関連で大賑わいです。
しかし、報道内容は大したものはなく、「誰それ(有名人)が〇〇と言った」それに対して「誰それが〇〇と非難した」みたいな伝言報道になっています。科学的根拠や専門家の意見など、メディアが報じるべきことは他にあるはずなのに、メディア自身がその役割を放棄しているように思えます。
正直、飽きちゃいました。ので、しばらくは処理水関連の報道は避けようと思っていたのですけど、放流直後の「海面の色」についてのフェイクニュースが出回っているそうなので、お伝えしておきます。

 



KBSの記事からです。

「海面が黄色く見えるのは潮の流れが強いため」...「東京電力公開数値」政府ブリーフィング


(前略)

■「汚染水放流直後、黒い境界?」SNSで流布...「放流は関係ない」

8月24日、「汚染水放流直後、原発近くの海域に黒い境界ができた」というSNS上の書き込みに関連し、政府は「該当現象は汚染水放流と関連する事案ではない」と説明しました。

パク・グヨン1次長は関連内容を東京電力に問い合わせたところ、「写真上、海が黒く見える部分は岩礁帯の位置と一致し、光の量によっても色が変化する可能性がある」と説明しました。

また「海面が黄色く見えるのは潮の流れが強いためであり、これは福島沖でよく見られる現象」と付け加えました。

放送画面が撮影された時点は8月24日の午後1時5分ですが、実際に汚染水が海に流れ出たのが午後1時13分と確認され、放流によって写真の現象が発生したという主張も合っていないと説明しました。

(後略)



「“해면 노랗게 보이는 건 조수 흐름 강해서”…‘도쿄전력 공개 수치’ 정부 브리핑(「海面が黄色く見えるのは潮の流れが強いため」...「東京電力公開数値」政府ブリーフィング)」より一部抜粋

ブリーフィング内容には東京電力処理水ポータルサイトを通じて公開しているデータの見方など、かなり詳しく説明があったようです。
が、今回はフェイクニュースに関する部分にフォーカスしてますので、そこら辺はバッサリ省略していきます。

SNSで流布している写真...元はKBSのニュース映像のスクショ(↓)みたいですが、撮影されたのは同日午後1時5分頃、一方で放流が開始されたのは午後1時13分と、時刻が明らかに前後しています。

韓国語のテキスト訳は「日本が原発汚染水を放流するとすぐに、福島沖の色があっという間に変わる理由をハン・ドクス*1大韓民国政府は科学的に説明しなければならない。言葉だけを信じて食べてはならない...」となります。
「科学的に」以前に「時系列的に」おかしいな主張というのがオチでした。

*1:首相