慰安婦の「強制連行説」を否定した大学教授がまた一人訴えられたという話

慰安婦は売〇婦」発言で有名になったのは延世大学教授(当時)のリュ・ソクチュンさんですが、他にも同様の趣旨の発言をした教授が居なかったわけではありません。特に「反日種族主義」が出た後からこうした声が出て来ることが増えたような印象があります。

昨年、慶熙大学の哲学科の教授からも講義中に同様の発言がありました。多くの女性が生活のために「自発的に」慰安婦となった、という趣旨のもので「強制連行」を否定した内容です。本ブログではこの件は取り扱いませんでした。なぜなら発言が問題視されるとすぐに謝罪し撤回してしまったからです。

ところが、同じ教授が今年の1学期(春期か終期かは不明)にまた同様の発言をしていたことが分かりました。前回と同じで激しく糾弾され大学側に懲戒を求める学生たちも居るようです。
しかし当該教授は今度は発言を撤回せず、それどころか「慰安婦が全員売〇だと言ったわけではない」「誘惑に負け自ら売〇の道に入ったことと、強制的に連れて行かれたということは明らかに異なる」と断言。もし名誉棄損で訴えられたなら、法的に対処する意向を明確にしました。

 



ヘラルド経済の記事からです。

慰安婦は自発的売春」...退任を控えた大学教授の講義「炎上」


(前略)

1日、慶熙大学哲学科同門会などによると、チェ・ジョンシク哲学科教授は昨年に続き、今年まで講壇で2度にわたって日本軍慰安婦強制動員を否定する発言をした。

彼は昨年1学期「西洋哲学の基礎」の講義で「日本軍慰安婦のうち多数が生計のために自発的に乗り出したのだ」、「売〇女性のためにすることはない」という趣旨で話した。

当時、哲学科学生会と同門会はツエ教授の発言に反発し、慶熙大学は運営委員会を開いた。その後、チェ教授が問題になった発言を撤回すると明らかにし、事態は一段落した。

しかし、チェ教授は今年1学期の同じ講義で再び「日本軍について行って売〇行為をした人々が慰安婦」などの発言をしたという。日本軍慰安婦被害者たちが偽りの証言をしているというのか、との学生の質問には「ウソだ。連れて行かれたのではない。そこに行けばお金をたくさん稼いで良いと言われて自発的に行った人たち」と答えたという。

(中略)

チェ教授は議論が大きくなるや9月26日に構内の大学報に「慰安婦たちが全員公娼で売〇したと主張したことはない」としながらも「誘惑に負けて売〇の道に進んだということは、強制的に拉致されたということとは明らかに異なる」と繰り返し主張した。問題を提起した人々に対して「政治的主張をしようとする一部の同窓生と外部団体」と言及した。

これに対して正義記憶連帯はチェ教授の謝罪を要求し、慶熙大学に再発防止対策準備を促す声明を出し、市民団体庶民民生対策委員会(庶民委)もチェ教授を名誉棄損・侮辱・業務妨害疑惑で警察に告訴した。

(中略)

これと関連してチェ教授は「日本が慰安婦を拉致して連れて行ったわけでは無いという事実を話しただけ」とし「懲戒は話にならない」と聯合ニュースに明らかにした。市民団体の告訴・告発に対しては「すでに調査は 受けた」として「もし起訴されれば手続きに則り法的対応をする」と述べた。



ヘラルド経済「“위안부는 자발적 매춘”…퇴임 앞둔 대학교수 강의에 ‘발칵’(「慰安婦は自発的売春」...退任を控えた大学教授の講義「炎上」)」より一部抜粋

記事では「強制動員を否定する発言」としています。リュ・ソクチュンさんのように慰安婦を「(自主的な)売〇婦」と見なすことも、つまりは「強制性」の否定となります。

意識的にか無意識的にか、韓国社会で問題視されるのは常に「強制性の否定」です。これを「(日本の)国家関与=不法性」の否定と考えると、「慰安婦問題」を「不法」とするために、彼女たちは「強制連行でなければならなかった」と指摘したパク・ユハさんの先日の寄稿文と一致します。