「韓国産業は中国との交易に大きく影響を受ける」から日経やS&P、ダウのようには「KOSPIは上昇できない」という話

年明け以降も日本証券市場と米証券市場は上昇を続けています。
日経225が好調なのは昨日も触れましたが、米国でもS&Pは史上最高値を更新していますし、NYダウ平均は初めて3万8000ドル台に乗りました。

一方で、韓国証券市場の動きはあまり芳しくありません。「悪い」というより「伸びない」という感じ。
日米の証券市場は調子が良いのに何故なのか...それは、「韓国産業は中国との交易に大きく影響を受けるから」と、そのものズバリな記事がありましたので紹介します。

 



マネートゥデイの記事からです。

「また上がった!」米国・日本は歓呼しているが...グズグズするコスピ、なぜ?


(前略)

23日、コスピ指数は前取引日対比で14.26ポイント(0.58%)上がった2478.61で取引を終えた。年初に記録した高値(1月2日の取引中の2675.80)に比べ200ポイントほど下がった状態だ。

(中略)

一方、米国と日本の証券市場は年明けから上昇を続けている。米スタンダード&プアーズ(S&P)500指数は史上最高値を更新し、前日(現地時間)10.62ポイント(0.22%)上昇した4850.43で取引を終えた。ダウ指数は前日比138.01(0.36%)ポイント上がった3万8001.81を記録し、史上初めて3万8000台を突破した。日本証券市場も33年11ヵ月ぶりの最高値まで上がるなど追い風が続く。

韓国証券市場の劣勢が相対的に激しいのは、中国景気に対する市場の否定的な見方が大きいためだ。この日、中国当局が安定基金の投入を発表したが、中国政府が年初に出した景気浮揚策はまだ市場の期待を満たせずにいる。中国の政策金利も据え置かれた。前日、中国人民銀行中央銀行)は基準金利の役割である貸出優待金利(LPR)を1年満期で年3.45%、5年満期で年4.20%に凍結すると発表した。

国内産業は中国との交易に大きく影響を受けるため、中国景気が低迷すれば韓国の輸出景気と企業の利益の目線も低くならざるを得ないという説明だ。

(中略)

半導体業種を中心とした国内企業の利益期待が過度に高かったのも韓国証券市場の劣勢を深化させる要因だ。

(中略)

国内の場合、サムスン電子の昨年第4四半期の暫定営業利益がコンセンサス(市場展望値平均)を下回った2兆8000億ウォンと集計され、実績への期待が減っている。

(中略)

国内証券市場の一軸である二次電池業種の不確実性が高まった点も負担だ。電気自動車の需要への懸念など、不安要素が高まっている。

(後略)



マネートゥデイ「"또 올랐어!" 미국·일본 환호하는데…머뭇거리는 코스피, 왜?(「また上がった!」米国・日本は歓呼しているが...グズグズするコスピ、なぜ?)」より一部抜粋

安定化基金というのは、中国当局が低迷する株式市場の救済策として打ち出したものです。国有企業が中国本土以外に持っているオフショア口座(海外口座)にある約2785億ドルを原資に、香港との証券相互取引という仕組みを利用して本土の株式を「買い入れる」案です。
ザックリ大雑把に言ってしまうと、中国当局による自国企業株の買い支えですね。

中国は先週、昨年のGDPを5.2%と発表しました。中国政府の目標(5%前後)を「達成」としていましたが、この数値を額面通りに信じている人は居るんでしょうか?


まあ、それはともかく、韓国はずっと「安保は米国・経済は中国」と言っていましたし、きっと満足なことでしょう。