信用取引融資残高がまた20兆ウォンを超えました。今年の4月以来です。
今月に入っての急激な伸びは恐らく、上旬には例の超伝導体関連の影響が大きいと思うのですけど、その後は主に二次電池関連に集中しているそうです。
信用取引は証券会社に一定の資金を証拠金として預けることで、実際の資産より大きな規模の取引が可能(レバレッジ)となります。ただし、借りている(借金)だけなので必ず返さなければいけません。
取引は往復売買が完了して初めて成立しますので、場合によっては預け入れた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。その場合、追証(追加で証拠金を差し入れること)を迫られます。対応できなければ強制決済です。
朝鮮Bizの記事からです。
金を借りて二次電池を買う...「借金して投資」、20兆ウォン超えて年内最高値
(前略)
18日、金融投資協会によると17日基準の信用取引融資残高は20兆5570億ウォンを記録した。年内最大値だ。先月末に19兆7380億ウォンだった信用取引融資残高は今月だけで8190億ウォン増加した。今年初め(19兆5310億ウォン)に比べると4兆ウォン以上増えた。
(中略)
市場別に見れば、有価証券市場とコスダック市場の信用取引融資残高が全て増えた。有価証券市場の信用取引融資残高は10兆6470億ウォンで先月末(10兆590億ウォン)より5880億ウォン増えた。コスダック市場の信用取引融資残高は9兆9100億ウォンを記録し、先月末(9兆6790億ウォン)より2310億ウォン増加した。
信用取引融資残高上位銘柄には二次電池関連株が多数入った。上半期の国内証券市場上昇の勢いをけん引した二次電池株が最近価格調整期に入っているが、投資かはこれをむしろ「低価格買収機会」と判断したものと見られる。
20日、韓国取引所によると18日基準で全体市場の信用取引融資残高の中で最も多い銘柄はPOSCOホールディングスで7470億ウォンの信用残高を記録した。ポスコフューチャーエムが信用残高4030億ウォンで2位を占めた。続いてエコプロBM(3120億ウォン)、L&F(2910億ウォン)、エコプロ(2300億ウォン)がそれぞれ4位と5位、7位と集計された。
POSCOホールディングスとポスコフューチャーエムの信用取引融資残高は全体有価証券市場残高の10%を占めた。エコプロBMとエコプロ、L&F3銘柄の信用取引融資残高は計8330億ウォンでコスダック市場残高の8%に達した。
(後略)
朝鮮Biz「돈 빌려 이차전지株 산다… ‘빚투’, 20조 넘어 연중 최고치(金を借りて二次電池を買う...「借金して投資」、20兆ウォン超えて年内最高値)」より一部抜粋
今年の4月に韓国最大手の投資会社が証券担保融資の一時停止を発表したときも「ビットゥ(借金して投資)」により信用取引融資残高が使い果たされたためでした。
その時点(4月24日)の信用取引融資残高は20兆4320億ウォンだったので1200億ウォンほど上回ったことになります。
ポスコフューチャーエムは時価総額で現代自動車を抜いたという報道が先月出ていましたし、ポスコグループは中国と提携して韓国内に二次電池素材の工場建設の話も出ています。このタイミングで中国リスクを取りに行くのが吉と出るか凶と出るか...。