約7000人の専攻医に対して医療免許停止手続きが開始される…医大生らは国際団体に支援要請という話

職場放棄を続けている専攻医約7000名に対して医療免許の3ヵ月停止手続きが開始されました。これにより修練期間が足りず、専門医の資格取得が1年遅れるとのことです。また、行政処分履歴が記録に残る、とも。
今のところ把握されているだけで職場放棄した専攻医は8945人。そのうち業務開始命令を受けたにもかかわらず復帰せず、不履行確認が行われた人数が7854人にのぼります。(565人は期日までに復帰が確認されています)

免許停止処分は相当厳しい処罰ですが、文字通り患者の生殺与奪権を握っている医師が相手ですから、行政側も生半可な対応を取るわけにはいかない、という事情も分かります。

しかし、こうした対応を「韓国政府の暴圧」として医学部の学生たちが国際医学部団体に支援を求める声明を出したとのことです。

 



ソウル新聞の記事からです。

「韓国政府が暴圧的、助けてほしい」...医学部の学生たち、国際団体に支援要請


(前略)

4日、大韓医科大学・医学専門大学院学生協会(医大協・KMSA)はこの日、ソーシャルメディアSNS)に「皆さんの支援が必要だ」とし、世界医大生連合(IFMSA)に送る声明を公開した。

IFMSAは1951年に設立され、現在世界130ヶ国の医大生130万人余りが加入している国際医大生団体だ。

医大協は声明で「前例のない危機に直面しているという事実を知らせることになり残念だ」とし「議論になっている『必須医療政策パッケージ』を政府が突然発表し、専攻医が辞職して医大生が同盟休学に乗り出した」と明らかにした。

医大協は「私たちは(必須医療政策)パッケージが誤ったデータと不完全な仮定に基づいており、現在大韓民国の医療システムが持つ問題を全く解決できないと考える」とし「教育がポピュリズムのための手段(medium for populism)になってはならないと信じる」と強調した。

続いて「私たちは大韓民国の医療システムが十分な可用性を持っており、このような改革でシステムがめちゃくちゃになることを恐れている」とし「政府は医大生と医師の声を抑圧せず、民主的な姿勢を見せなければならないと考える」と主張した。

医大協は「(韓国)政府はますます暴圧的(evermore tyrannical)に変わっており、命令と威嚇を加え、医師と医大生が間違ったように(incriminating)見えるようにしている」とし「医大協は暴圧的な政府に屈服しないだろう」と明らかにした。

それと共に「政府が未来の患者を脅威に陥らせない」とし「国民の健康のために戦う私たちに支援してほしい」と付け加えた。

一方、4日、教育部によると、先月19日から前日まで全国40の大学全体で収集された医学部生の休学届けは、全国の医学部生(1万8793人)の28.7%である累積5387人と集計された。

先立って教育部が毎日公表した有効でない休学届の提出件数を単純合算すれば、先月19日から前日まで医大生の休学届は1万4029件ほど提出されたと推定される。医大生全体の74.7%水準だ。

(後略)



ソウル新聞「“韓정부 폭압적, 도와달라”…의대생들, 국제단체에 지원 요청(「韓国政府が暴圧的、助けてほしい」...医学部の学生たち、国際団体に支援要請)」より一部抜粋

何かあるとこれだけの規模の医師(専攻医)が仕事をせず、医学生が勉学を放棄するのであれば、医師の数はそれを前提に算出しないといけませんね。2000人規模じゃまだまだ足りません。
…という主張が出来てしまいますが、そうなるとますます自分たちの首を絞めることになりそうです。
実際、記事のコメント欄には彼らの行動を支持するコメントは見当たりません。どちらかというと「対外的に恥を晒すのはやめろ」、とか「名分の無い行動」という指摘が大半です。

そもそも、なんで医師の増員(医療政策パッケージ)に反対しているのか、この声明ではカケラも理解できません。