韓国の技術貿易は61年間赤字...源泉技術自立度が低いという話

韓国の「技術貿易」が61年間赤字との記事がありました。
記事では「韓国は輸出大国なのになぜだ?」としています。輸出大国であることと技術大国であることは全く意味が違うと思うんですけどね...。

 



ニューシースの記事からです。

輸出大国の大韓民国、技術貿易は61年間赤字...なぜ?


(前略)

10日、科学技術情報通信部の「2022年度技術貿易統計」によりますと、2022年の韓国の技術貿易輸出額は152億1800万ドル、輸入額は196億3500万ドルでした。輸出から輸入を差し引いた技術貿易収支は44億1700万ドルの赤字を記録しました。

技術貿易の赤字は2022年度だけでなく2021年(‐31億7200万ドル)、2020年(‐43億1800万ドル)、2019年(‐41億2000万ドル)、2018年(‐38億6200万ドル)など継続してきました。

(中略)

初めて関連データが集計された1976年度には技術輸出はなく、技術輸入だけで1億1400万ドルは発生しました。1976年度の記録が1962年からの累積データであることを勘案すれば、関連統計資料が集められた1962年以降2022年までずっと赤字だったわけです。

(中略)

技術貿易赤字は我が国が技術を輸出したよりも多く外国の技術を導入したことを意味します。結局、海外の源泉技術を沢山買ってくるしかなかったということですが、韓国の技術自立度が低いということと解釈できます。

ただ、技術貿易の赤字を否定的に見ることは出来ないという見方も多いです。韓国が海外の源泉技術を導入して商品化し、これを輸出して産業化を達成したためです。

(中略)

ただし、海外技術への依存度が高いことは否定できない事実です。さらに最近のような産業激変期に核心技術の先取りに主要国が熱を上げているだけに、韓国も経済安保のために手をこまねいてはいられない状況です。

政府は主要国の技術協力を強化するために政策の推進に乗り出しました。代表例として産業通商資源部は昨年12月、「グローバル技術協力戦略」を発表しました。超格差技術80個と産業源泉技術100個の確保のために海外研究機関と共同研究に乗り出すのが骨子です。特に韓国の産業分野の研究開発(R&D)に外国の研究機関も参加できるように開放する内容も盛り込まれました。

(後略)



ニューシース「수출강국 대한민국, 기술무역은 61년간 적자…왜?[세쓸통](輸出大国の大韓民国、技術貿易は61年間赤字...なぜ?)」より一部抜粋

源泉技術が無い無い、とはずっと言われ続けていたことですから、今更感はありますが61年間ずっと赤字と改めて聞くと結構なインパクトです。

記事は「韓国政府はただ手をこまねいているわけではない」として共同開発に力を入れていることを強調していますが、どうでしょう?ガッツリR&D関連予算が削られていることと矛盾している気がします。

また、韓国の産業分野の研究開発に外国の研究機関が参加できる、というのはどういう状況を想定しているのかよく分かりません。R&D費を韓国が出す代わりに成果を差し出せ、とかでしょうか?