韓国のケーブルTV大手のYTNがリアルメーターに依頼して行った最新の大統領候補支持率の世論調査で、ユン・ソクヨルさんの支持率が44.7%とトップを記録しました。2位のイ・ジェミョンさんは35.6%で9ポイント以上離されています。(報道記事はこちら、調査の詳細はこちら)
40、50代以外は全ての世代でユンさん支持がイさん支持を上回っています。特に20代は53%がユンさん支持、イさん支持は20%と圧倒的にユンさん支持が優勢です。
ユンさんの奥様は「ぶっちゃけトーク(通話内容録音公開)」でファンが急増しました。性格悪いとの見方も出来るんですけど、正直おもしろい部分もあります。強烈にキャラ立ちしてるんですよね。
それに対してイさんは「土下座」パフォーマンスがどこか古臭く感じます。
また韓国の青年層の就職難も少なくない影響を及ぼしていると思われます。
イさんの公約の一つである薄毛治療を保険適用、いまいち若者に刺さりませんよね。5・5・5(G5、国民所得5万ドル、株価5千台)にしても、今現在就職できない世代には空虚な話に聞こえることでしょう。
一方でユンさんは国家負債について「すでに限界」という認識を示したり、子ども手当てや自営業者の賃料の一部を国が負担するなどの支援政策など、現実派路線を意識して見せているように思えます。
日本にも特に関係しそうな分野としては、北朝鮮を「主敵」と呼び「先制攻撃」について言及するなど、安保についてもイさんとの違いを明確にしているようです。
朝鮮Bizの記事からです。
「主敵は北韓」と言うユン「敵指揮部の先制攻撃意思表明は重要な態度」
ユン・ソクヨル国民の力大統領候補が26日、北韓の極超音速ミサイル対応策として「先制打撃」に言及したことについて「韓国が敵のミサイル発射基地とその指揮部に対する先制攻撃能力と意思を明らかにすることは韓半島の平和と安保に非常に重要な態度だ」と述べた。最近、北韓の相次ぐミサイル実験に対してフェイスブックを通じて「主敵は北韓」という文を掲載した後、引き続き強硬な安保姿勢を見せているものと見られる。
ユン候補はこの日午前、国会で開かれた「中央選挙対策本部フローバルビジョン委員会主催の政策討論会」に出席し「年明けに新年記者会見を行い先制攻撃について言及したが、先制攻撃を直ちに行うというわけではない」としこのように述べた。彼は先制攻撃が必要な時期については「(敵が)我々に回復できない侵略的挑発行為を行うことが確実視される時」と述べた。
ユン候補は「国家の領土と主権を守り、平和を守るためには私たちが現実的な力を持たなければならない、とよく言われる」とし「100%正しい言葉」と述べた。さらに「今日のような安保と外交、経済危機の中でも韓国国民が自由民主主義という憲法精神を明確にし、国家アイデンティティを明確に認識することこそ、安保に置いて最も優先される条件だ」と述べた。
(後略)
朝鮮Biz「‘주적은 북한’ 말한 尹 “적 지휘부 선제타격 의지 천명은 중요한 태도”(「主敵は北韓」と言うユン「敵指揮部の先制攻撃意思表明は重要な態度」)」より一部抜粋
日本で敵基地攻撃能力保有の議論が活発化していることを意識してのことかもしれません。
どちらにしても、安保を考える上で主体的であるということは大事ですし、姿勢としては正しいと感じます。日本にとってどちらが大統領として都合が良いかはまた別の話ですけどね。北朝鮮に対する安保協力という意味でならユンさんかもしれませんが...反日全力で来られるより用日/反日のツートラックで来られる方が面倒くさいかもしれません。