韓国の若者世代で広がる反中感情、「中国より日本がマシ」の話

韓国の若者世代(MZ世代=1980年初め〜2000年初め生まれ)の間では反日感情より反中感情の方が大きくなっている、とする記事がありました。少し古いデータですが2018年のアンケート調査結果なども紹介されています。
現在は当時より状況は進んでいるようで一部では不買運動にまで発展しているとか。
それは別に良いんですが、気になったのは記事が「反中感情」の拡大を警戒し、「良くないこと」しているところです。「反日感情」に対するスタンスと随分違います。

 

 

アジア経済の記事からです。

「いっそ日本の方がマシだ」...MZ世代に沸き起こる反中情緒、「No チャイナ」の兆しも[ホ・ミダムの青春報告書]


(前略)

2022年北京オリンピックの開会式に登場した韓服を巡る論争やショートトラック競技の不正判定で市民の反中感情が激化している。特に「公正」に敏感なMZ世代(1980年代初め〜2000年代初め生まれ)は中国に対する露骨な敵愾心を表し、中国製品不買運動にまで言及している。専門家は「無分別な中国嫌いは警戒しなければならない」と指摘した。

最近、オンライン・コミュニティサイトやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などでは中国を批判する書き込みが相次いで掲載されている。

(中略)

これは北京オリンピックで「韓服工程」議論と偏向判定問題が起こったことと関係がある。今月4日のオリンピック開会式には韓服姿の女性が中国の少数民族代表の一人として登場し、批判の声が上がった。

(中略)

一方、中国のネットユーザーの図々しい態度も問題になった。不正判定議論以降、中国のネットユーザーは中国版ツイッター「ウェイボー」で「韓国選手はなぜこんなに反則にあけくれるのか」「反則なしの試合はできないのか」「ルールを破った選手たち」などの批判を浴びせた。

(中略)

状況がこうなると「公正」を重視するMZ世代の怒りは激しい。

(中略)

若い世代の間で範疇感情は反日感情より大きいことが分かった。 昨年11月、ハ·ナムソク・ソウル市立大中国語文化学科教授は、現代中国学会国際秋季学術大会で「韓国の青年世代のオンライン反中情緒の現状」を発表した。韓中日20代の大学生を対象に2018年アンケート調査を行った結果、韓国青年の中国に対する好感度は5点満点の2.14点、日本に対する好感度は2.83点だった。

(中略)

一部では、中国産製品の不買運動が現れる兆しも見せている。ネットユーザーはSNSを通じて中国ブランドの店舗や製品などを伝え、「中国不買」「ボイコットチャイナ」「ノーノーチャイナ」などのハッシュタグをつけている。このほか「中国製ゲームは削除する」「中国製品は使わない」「コロナが終わっても中国旅行は絶対に行かない」という反応もあった。

専門家は反中感情が嫌中感情に広がることを警戒する必要があると指摘した。チョン·ドクヒョン大衆文化評論家は「何かの事案が間違っているとしたら、その事案についてだけ話すべきで、批判すべきで、無分別な嫌悪感情は自制する必要がある」と指摘した。

(後略)



アジア経済「"차라리 일본이 낫다"…MZ세대 들끓는 반중 정서, 'NO 차이나' 조짐도[허미담의 청춘보고서](「いっそ日本の方がマシだ」...MZ世代に沸き起こる反中情緒、「No チャイナ」の兆しも[ホ・ミダムの青春報告書])」より一部抜粋

反日」は分別のある行為だから警戒の必要はない、そういうことでしょうか?
「公正」を重んじる韓国の若者世代は「不正」な中国に反感を持っている...「公正」な韓国と「不正」な中国が前提にあるわけで、これもどうよ?という感じがします。

 

韓国ではデモ集会で髪を剃って抗議したりしますし、パフォーマンス重視な部分がありますからボイコットもその一種なんでしょう。
本来、ボイコットは他に抗議のしようがないからやるもので、個人が企業(今回の場合は国)の看板に泥を塗ったり「不名誉」を印象付ける戦略だろうと思います。
でも、あんまり大々的にすぐボイコットだーと効果も減るんじゃないでしょうか?ストみたいに。