6月3日にソウルで日米韓の局長級協議が開催されます。今年の2月以来でユン政権発足後は初開催です。
この会談で、日本が竹島周辺海域で韓国が行っている海域調査を取り上げるのではないか、そんな話が出ています。
これについて、日韓の問題を日米韓の場で取り上げることで、3者協力を重要視しているユン政権に「遠慮」させて日本に有利に進めようとしている、というのです。
ユン政権は日韓関係改善のためにイロイロ努力している。日本と懸案になりそうな事案(日本の防衛力強化や安保理常任理事国の話など)には目を瞑っている。なのに日本は海洋調査に抗議するなど、日韓関係改善を目指し下手に出ているユン政権の足元を見てくる...こんな感じです。
プレシアンの記事からです。
日本、「独島の是非」に米国を巻き込む試み...韓国の立場は?
(前略)
31日、日本の<産経新聞>は、韓国国立海洋調査院所属の調査船が2日間、独島周辺海域で海域調査を行っているとし、日本政府が来月3日にソウルで開かれる予定の韓米日局長級会談でこの問題を取り上げる案を検討していると報じた。
日本政府が一方的に主張している独島領有権に基づいた海洋調査問題を、韓日2国間の協議ではなく、韓米日3ヵ国の懸案に持ち込もうとすることには、ユン・ソンニョル政府発足後の日本に対する韓国政府の態度の変化と関連があるものと見られる。
ユン・ソンニョル政府は、韓日関係改善を外交の主要課題と想定し、積極的な動きを見せてきた。大統領選挙当選以後、引き継ぎ時期に米国に続いて日本に政策協議団を送り関係改善の意思を明確にした。
政府発足後も、日本の防衛力強化および国連安全保障理事会入りなどに対しても明確な立場を示さず、日本政府と葛藤要素になり得る事案に対しては慎重に接近している。
(中略)
日本政府は、このようにユン・ソンニョル政府が韓日関係を傷付ける事案を極力避けようとしており、韓米日3者協力の枠組みも重視しているだけに、この枠組み内で独島問題を取り上げれば、自分たちに有利に状況を作っていけると判断し、協議のテーブルに上げようと構想したものと見られる。
(後略)
プレシアン「일본, '독도 시비'에 미국 끼워넣기 시도…한국 입장은?(日本、「独島の是非」に米国を巻き込む試み...韓国の立場は?)」より一部抜粋
局長級会談の日取りが「来月3日」になっていますが、情報ソースの産経新聞が31日に掲載した記事そのままの表記になっているためです。月が変わったので正確には「今月3日」です。
関係改善のために韓国は積極的に動いているのに日本が邪魔している...そんな前提の元の主張ですね。
しかし、記事であげられている韓国の「動き」は、交渉権を持たない政策協議団(親書伝書鳩)を日本に派遣したことと、防衛力強化および米国が日本の国連常任理事国入りを支持したことに対して「沈黙」したことです。これを「積極的に動いている」と。そうですか...としか言いようがありません。