無梁版構造の地下駐車場崩落事故を受け、同工法で建てられたマンションの調査と補強工事を行っていたLH（韓国土地公社）。調査自体は先月末に終わっていて、91の対象マンションのうち15ヵ所で鉄筋抜けが発覚、補強工事が始まっていました。
ところが、その後になってシステムに登録されていない「調査漏れ」が10ヵ所あることが発覚し、調査そのものの信頼性に疑問の声が上がっています。
アジア経済の記事からです。
LH無梁版団地10ヵ所の全数調査漏れ...信頼性・存立根拠非難
（前略）
先だってLHは4月末、仁川黔丹新都の公共マンション地下駐車場崩壊事故を契機に2017年以後、無梁版構造で地下駐車場を建てた91団地の安全性を全数調査した。調査結果は7月末に発表し、このうち15団地が補強工事を進めている。ところが、発表から10日で10団地が調査対象に含まれていない事実が明らかになったのだ。
LHはこれらの団地が設計情報システムに登録されておらず、当初の把握が難しかったと釈明したが、故意性と組織体系に対する批判の声が出ている。
（中略）
9日、LHは国土部の無梁版構造民間マンションの全数調査と相まって、漏れた団地が無いかを再点検していたところ、10団地を追加で確認したと明らかにした。工事段階別に未着工団地3ヵ所、着工団地4ヵ所、竣工団地3ヵ所などだ。分譲住宅1871世帯、賃貸住宅5296世帯で計7167世帯規模だ。
イ・ハンジュンLH社長はこの日、京畿道華城市飛鳳地区のA3ブロック建設現場で行われた懇談会で「10団地が全数調査から漏れた事実を昨夜9時30分に報告を受けた」として「なぜ団地がシステムにきちんと登録されなかったのかなどを調査、確認中」と話した。
（中略）
続けて「LH事業場は地下駐車場に限り無梁版構造を採用した」として「今日付けで10団地の安全点検を追加実施すれば結果が出るまでには2週間が掛かる予定」と話した。さらにLHは民間参加事業方式の41団地の無梁版構造の適用可否を把握することにした。結果は早ければ2～3日以内に出る見通しだ。これにより鉄筋抜け団地がさらに出て来る可能性が高くなった。
（後略）
アジア経済「LH 무량판 단지 10곳 전수조사 누락…신뢰성·존립 근거 질타（LH無梁版団地10ヵ所の全数調査漏れ...信頼性・存立根拠非難）」より一部抜粋
そもそも大本のデータに登録が無いのであればチェック出来なくて当然ですね。
個人的に、なぜ登録漏れが起きたのかより、なぜ登録漏れが発覚したのか、の方が気になります。
ちなみに、LHの社長が懇談会を行った「京畿道華城市飛鳳地区のA3ブロック建設現場」もチェックが漏れていた場所の一つだそうです。
