30日以上の延滞者「DSR192%」という話

今年の6月末時点で1ヵ月以上の延滞を経験した借主が、全体の1.8%と集計されました。コロナ禍に比べると減少傾向にあるそうで、延滞率水準としては決して高くありません。
しかし、延滞者たちのDSR(総負債元利金償還率:年収に占める返済額の割合)の平均が192.8%と非常に高い比率を占めていることが分かりました。

 



ヘラルド経済の記事からです。

「年俸3000万ウォンで年利6000万ウォン」...「DSR200%」限界借主急増


(前略)

2日、韓国金融研究院の「高金利による限界借主の消費不振程度の持続性」報告書によると、2023年の第2四半期末基準で30日以上の延滞を1回以上経験した借主の割合は全体借主のうち1.8%であることが分かった。

(中略)

キム・ヒョンヨル韓国金融研究院研究委員は「過去2011~2013年中に数値が平均3%程度だったことを勘案すれば、現在の延滞借主比率の水準自体が危険な段階ではない」としながらも「昨年、急激な基準金利引き上げが時差を置いて家計貸出金利に反映された結果が表れている」と説明した。

ただ報告書は延滞借主の負債水準および回復の可能性について注目した。報告書によると、今年の第2四半期末基準の延滞借主の平均DSRは192.8%で、非延滞借主(26.6%)に比べて8倍ほど高いことが分かった。これは年間所得と比べて年内に返済しなければならない元利金が2倍ほど多いという意味だ。

(中略 ※延滞借主の消費水準が、延滞解消後1年経っても2割ほど低下したままになることに触れ)

キム研究委員は「現在、延滞危険が大きい借主が体験している消費不振は来年まで長期化する可能性がある」として「高物価による実質所得不振も、高金利に加え利子償還余力および消費余力を制約する要因として作用している」と分析した。

(後略)



ヘラルド経済「“연봉 3000만원에 연 이자가 6000만원”…‘DSR 200%’ 한계차주 급증(「年俸3000万ウォンで年利6000万ウォン」...「DSR200%」限界借主急増)」より一部抜粋

省略しましたけれど、記事後半に「無差別に支援せずに切り捨てる者と支援する者を選別せよ」と回りくどい書き方で書いています。
一度、延滞者になるとその後、長期的に消費活動が落ちますし、もともと非延滞者に比べて延滞者は収入が低い傾向にあるからでしょう。