韓国雇用率、歴代最高...しかし青年就業者数は減少、就職放棄者が主に30代で増加しているという話

韓国の15歳以上の雇用率が68.7%で2月としては過去最高となりました。今年に入って月単位で歴代最高記録が続いています。

ですが、前々から言われている雇用のミスマッチは続いているため、増えているのは60代以上の就業者数です。
今年1月基準で見ると前月より38万人就業者が増加していますが、そのうち35万人は60代以上です。
2月の統計では32万9000人のうち、60歳以上が29万7000人を占めました。青年層の就業率はむしろ6万1000人減となり、青年失業率は6.5%となっています。
当然、というとアレかもしれませんが、職の「質」も決して良い物とは言えないでしょうね。

また、求職活動を諦めた人たち…韓国では「休んだ」人たちと言いますが、「失業者」にも「求職者」にも含まれないこの人数が、特に30代で増えています。

 



朝鮮Bizの記事からです。

雇用率「最高」とはいえ…ただ休んで求職断念した「30代」は増え続ける


(前略)

統計庁が13日発表した「2月雇用動向」によれば、15歳以上の雇用率は61.6%を、15~64歳の雇用率は68.7%を記録した。それぞれ1982年、1989年に関連月間統計を作成し始めて以来、2月基準で「歴代最高」記録だ。雇用率は1月にも歴代最高値を記録した。

(中略)

問題は就業者数にも失業者数にも含まれない非経済活動人口、その中でも「休んだ」に該当する青年増加様相が尋常でないということだ。仕事をする能力があるが求職活動をしない「休んだ」人口は、先月30代で2万7000人増加した30万2000人を記録した。

(中略)

求職断念者は求職意志はあるが、労働市場的理由で働き口を得られなかったものを指す。2月の求職断念者は前年同月比5万4000人増の41万2000人を記録したが、1月(+1万1000人)に続き2ヵ月連続で増加している。

(中略)

「休んだ」と「求職断念者」増加に代表される青年働き口放棄現象は今年に入って目立つ姿だ。政府は「働き口ミスマッチング」問題から始まったと見ている。ソ・ウンジュ統計庁社会統計局長は「青年と30代が依然として賃金や勤労条件などの条件に合う職場を見つけられない部分がある」と説明した。

政府はこうした問題の打開策の一つとしてこの日「青年親和サービス」発展方案を出した。

(中略)

この日発表した対策には「ユーチューバー」と呼ばれるクリエイターにも芸術活動証明が可能となる内容が含まれた。一般芸術家のように芸術活動準備金を最大30万ウォンまで受け取ることが出来るようになったのだ。

(中略)

だが、一部ではこのような職業が失敗の可能性が高いうえに安定性が低くく、青年層雇用問題の解決に大きく役立つことは難しいという分析も出ている。

(後略)



朝鮮Biz「고용률 ‘최고’라지만… 그저 쉬고, 구직 단념한 ‘30대’는 계속 는다(雇用率「最高」とはいえ…ただ休んで求職断念した「30代」は増え続ける)」より一部抜粋

記事は「休んだ」と「求職断念者」増加は今年に入って目立つとしていますが、ちょっと違います。今まで見えていなかっただけです。昨年末に初めて本格的な調査が行われて目に見える数字として出てきただけで、現象としてはずっと起こっていたことだと思われます。



YouTubeなどは既に成熟コンテンツですから、新参が今からYouTuber一本でやっていけるようになるためには、よほどのコンテンツ力が無いと無理だと思いますが...。安易というか...補助金を出すから一発中ててみろ、みたいな政策ですよね。(それなら宝くじでも配った方が良いのでは…?)

それはともかく、「休んだ」人たちは社会から孤立し、やがて部屋に引きこもるようになります。その数は青年人口の約5%、54万人と言われています。
日本の「引きこもり」とは少し定義が異なるので、あくまで参考程度ですが、日本政府の調査では15~39歳の引きこもり人口が約67万人とされています。日本の人口は1億2千万人。韓国は約5100万人ですから、人口比で見ると引きこもり人数は韓国が日本の2倍近くになります。